WRCラリースペインは10月22日、本拠地サロウに設定された2.94kmのミックス路面のステージでシェイクダウンが行われ、ヒュンダイ・モータースポーツNのヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)がトップタイムをマークした。
「ステージ自体はラリーで設定されるような性格ではなかったが、マシンの動きをチェックするにはいい機会だった。明日のグラベルステージに向けて、オーストラリアと同じセットアップでうまくいくか確認することができるからね」とパッドン。「明日のグラベルではハードにプッシュしていく。走行順がいいのでそれを最大限に活かして、上位陣に迫ることを目指す。舗装ではできる限り経験を積むことに専念する。苦戦するとは思うけど、どこかでやり始めなくてはならないことだからね」
この日の夕方からは、バルセロナで開幕ステージを走行。バルセロナ五輪の会場にもなったムンジュイックの有名な噴水、マジックファウンテン前も通過する3.20kmのショートステージ(ターマック)では、セバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)がベストタイムをマークした。
「クリーンな走りができて、いい滑り出しだった」とオジエ。「しかし、前戦のコルシカでは、首位で滑り出したけどあとは今一つだった。ラリーが本格的に始まるのは明日から。でもこんなに大観衆の前で走るのは、とてもいいね」
最終戦ラリーGBではエースポジションから外れることが発表されたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 WRC)は、ハンドブレーキが利かない状態でタイトヘアピンにも対応しなくてはならない中で、驚異の2番手タイム。3番手にはアンドレアス・ミケルセン(ポロR WRC)が続いた。
WRC2では、2週間前にクロスカントリーラリーワールドカップのタイトルを決めたばかりのナッサー・アルアティヤ(シュコダ・ファビアR5)が、WRC2でもタイトル確定を目指し部門トップタイムで滑り出している。タイトルを争う選手権2位のエサペッカ・ラッピ(ファビアR5)は、アルアティヤに2.2秒遅れの部門3番手タイムだった。シュコダ・モータースポーツのチームメイト、ヤン・コペッキーが部門2位タイムをマークしており、ラッピの援護射撃となるのか、注目が集まる。
23日は、8SS・128.60kmのステージが設定されるが日中サービスはなく、ドライバー陣はトラブルを起こせない厳しい状況に挑むことになる。
WRCスペインSS1終了後の暫定リザルト
1 S.オジエ(フォルクスワーゲン)3:37.8
2 T.ヌービル(ヒュンダイ) +2.1
3 A.ミケルセン(フォルクスワーゲン) +2.9
4 K.ミーク(シトロエン) +3.3
5 R.クビカ(フォード) +3.9
6 M.オストベルグ(シトロエン) +4.7
7 J-M.ラトバラ(フォルクスワーゲン) +5.2
8 H.パッドン(ヒュンダイ) +5.4
9 D.ソルド(ヒュンダイ) +6.4
10 N.アルアティヤ(シュコダ) +6.5