ラリースペイン、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント。最終SSの劇的なオジエのクラッシュアウトで、WRC初優勝をつかんだミケルセン。初優勝目前の最終ステージでクラッシュしたスウェーデンを振り返り、あきらめずに挑んだ末の勝利に喜びを表した。*順位の()内は前日比
[フォルクスワーゲン・モータースポーツII]
フォルクスワーゲン・ポロR WRC
アンドレアス・ミケルセン/総合優勝(↑)
「この瞬間のために、長い間必死でがんばってきた。ようやく辿り着いた今、信じられない気持ち。初めてWRCで勝ったんだ! 今日はまさに、スウェーデンとは真逆のことが起きた。夢のような気持ちだけど、まだ完全には飲み込めていない。数日はかかるね。パワーステージでは全力を尽くして、このラリーでようやく完璧なステージになった。2位でも十分なくらいだったけど、優勝ならなおうれしいよ。セブとジュリアンのことは残念だったが、一番重要なのはクラッシュで彼らに怪我がなかったこと。信じられない週末だった。今日は、家族やメカニック、チームのみんなと思い切り祝うよ」
フォルクスワーゲン・ポロR WRC
ヤリマティ・ラトバラ/総合2位(=)
「ラリーの流れを考えれば、結果には満足していいと思う。今日は最初から、アンドレアスとエキサイティングな2位争いになった。残りのタイヤは6本で安全な戦略を取ったが、アンドレアスは5本でもよりアグレッシブな方法をとった。たぶん、その戦略の方がよかったんだろう。いずれにしろ、僕のアドバンテージは、午前の終わりになくなった。そしてSS21ではスローパンクで、2位フィニッシュの望みが断たれた。2位でフィニッシュできたのは、セバスチャンがクラッシュしたからだ。彼らが無事でよかった。そしてもちろん、初優勝のアンドレアスとオーラを祝福するよ。3週間後のウェールズではまたアタックする。できれば、もう少しだけ運に恵まれて欲しいね」
セバスチャン・オジエ/SS23でリタイア
「左ロングコーナーで速度が高すぎで、わずかにラインを外し、出口で少しワイドになった。クラッシュバリアに折衝したとき、タイヤがクラッシュバリアのハシラに当たった。それでタイヤがもげて、全てが終わった。念のために、病院で検査をうけたが、幸い問題はなかった。このミスで優勝を逃してしまった。でも、アンドレアスとオーラのことは祝福したい。彼らはWRC初優勝にふさわしい」
ヒュンダイi20 WRC
ダニ・ソルド/総合3位(↑)
「結果と自分のパフォーマンスにはとても満足している。ポディウムを狙っていたが、4位で終わりそうな流れにはなっていた。それでも、素晴らしいリザルトだったと思う。もちろん、誰かの不運で順位が上がるのはいいものではないが、スペインの大観衆の前でポディウムに上がるのは、とにかく素晴らしい気分だ。トップ3に割って入るのは難しいと分かっていたが、決してあきらめなかった。このラリーの結果を見ても、最後の最後まで何が起こるか分からないことが分かる。チームのために重要な選手権ポイントを獲得できたし、チームやファンとお祝いできることもうれしい。最終戦に向けてもいい流れ出し、選手権2位のためにプッシュしていく」
ティエリー・ヌービル/総合8位(=)
「今日の最後のステージまではとてもポジティブな内容だったので、願っていたような結末ではない。滑り出しは苦戦したが、徐々に自信を高め、土曜日は走りがよくなってきた。パラディップは1回目の走行ではスピンでタイムをロスし、2回目ではトランスミッションのトラブルでディッチにはまってしまった。これで5分をロスし、パワーステージでは2WDで走らなくてはならなくなった。アンラッキーだったが、幸いマシンを無事に持ち替えることができたし、8位という順位も得られた。今季は残り1戦。この週末でつかみ始めた、自信を取り戻すことに専念する」
シトロエンDS3 WRC
マッズ・オストベルグ/総合4位(↑)
「金曜日はいい滑り出しだった。グラベルでは、走行順にも関わらずいいタイムを出せた。最長ステージでのパンクで大量ロスになったのが残念だった。舗装でもコンペティティブな走りができた。最終日のパフォーマンスがそれを示している。今はもう、GBのスタートを楽しみにしているよ」
クリス・ミーク/総合5位(=)
「不思議な週末だった。グラベルステージの経験がないため、金曜日はあまりペースがつかめずライバルに遅れを取った。舗装では、昨年と違うタイヤであまりいいフィーリングが得られなかった。それでも、チームのためにはまずまずの結果だ。あとは、ウェールズでの最終戦でいい締めくくりができるかにかかっている」
[ヒュンダイ・モータースポーツN]
ヒュンダイi20 WRC
ヘイデン・パッドン/総合6位(↑)
「この週末の全体的な内容には満足。デイ1はいい滑り出しができたし、ターマックでも昨年と比べていい成長ができた。日曜日は、マシンを無事に持ち帰るために肩の力を抜いて、7位まで挽回することができた。それから、ご存知の通りオジエのアクシデントで6位に上がった。最終的にはそう悪くはないが、まだ改善できる余地は残っている。上位陣にプレッシャーを与え続けようとがんばったし、6位はかなり満足していい内容だと思う。GBのグラベルでは、チームのために選手権2位を獲得することに専念する」
フォード・フィエスタRS WRC
エルフィン・エバンス/総合34位(↑)
「コルシカでいい結果を出しただけに、チームにとって残念な週末になった。もっといい内容にしたかったが、かなわなかった。舗装ではペースはあったと思うが、自分のミスで結果につながらなかった。グラベルでもステップアップできたことは、GBに向けてはポジティブな点だ。まだできることはあるので、この2週間の間に取り組み、母国戦ではいい結果でシーズンを終えたい」
オィット・タナック/総合41位(↑)
「ポディウムを目指していたので、土曜日はチームにも残念な結果になってしまった。このような常にリスクのあるステージでの経験がない中で、ノートのミス一つで、すべてが終わってしまった。それでも、今回のラリーではポジティブなこともたくさんあった。グラベルでの速さはあったが、ターマックではかなりよかったと思う。舗装での自信がつき始めた手応えを感じるし、もっと走り込めばもっと自信もつく」