今週末に開催されるラリーGBでは、マニュファクチャラーズ選手権2位につけるシトロエン・レーシングがポジション死守を目指しての決戦に挑む。3位ヒュンダイ・モータースポーツとの差は、わずか4ポイントと激戦だ。
シトロエン勢のラインアップは最終戦でも変わらず、アルゼンチンでは1−2フィニッシュを決めたマッズ・オストベルグ、クリス・ミークに加え、成長株のステファン・ルフェーブルが3台目のDS 3 WRCを駆る。
ここ2年間、開催地を北に移動したラリーGBは、今年も雨や霧、マッドが懸念されるトリッキーなラリーになると見られている。一方で、最初のサービスはデイ1の最後まで予定されていないため、テクニカルチームも周到な準備が求められる。チームはレッキを前にテストを行い、セットアップのファインチューニングに務めた。
ドライバーズ選手権では4位につけるオストベルグはウェールズとの相性がよく、2011年には2位、昨年もDS3 WRCで3位とポディウムに上がっている。
「ラリーGBはとても好きなラリー。ここ数年はいい内容が続いている」とオストベルグ。
「ステージはかなりスムースで高速だから、リズムはつかみやすい。天候は大きな鍵になる。2011年に2位に入って以来、毎年いい走りができている。今年も好リザルトのチャンスがあると思う。いい形でシーズンを締めくくるのは重要だが、チームの目標をおざなりにはできない。マニュファクチャラーズ選手権2位を守るためにプッシュしていく。去年のようにポディウムに上がれたら最高だね」
ミークにとっては初めて参戦したイベントがウェールズと、母国戦同然のイベント。2014年には6位に入っており、現在ドライバーズ選手権では5位につけている。
「僕にとっては母国戦のようなものだから、応援もたくさん来る。ラリーを始めた頃はここの林道を走っていた」とミーク。
「この辺りのコースはマディやスリッパリーになることもあるけど、大好きだ。暗くて冷たく、独特の雰囲気がある。自分たちのするべきことは、しっかりと自覚している。ライバルよりも上位でフィニッシュし、できればポディウムに上がりたいね」
2014年のJWRCチャンピオン、ルフェーブルは、ドイツ戦以降、DS3 WRCでのドライブが続いている。
「ドイツ同様、ここのラリーには慣れているのでアドバンテージがある。初めて4WDマシンで参戦したラリーなんだ」とルフェーブル。
「去年も参戦したけど、トリッキーなコンディションだった。今年培った経験を活かして、いいラリーにしたい。できる限り上位ドライバーに近づいて、いいパフォーマンスを披露することが目標だよ」