今季のWRCもいよいよ最終戦。伝統のGBは今年もウェールズで開催。マニュファクチャラーズ選手権2位を巡り、僅差で戦うシトロエン、ヒュンダイに加え、わずかなチャンスを残すMスポーツの三つ巴のバトルが注目を集める。
■プレビュー
英国の初冬という性格の時期に開催されるウェールズ・ラリーGBは、雨、雪、アイス、霧の可能性が全て含まれ、難関ラリーとして広く知られる。
タイトル争いでは、2輪駆動車で争われるWRC3のタイトル確定が持ち越されている。
■2015年のルート今回のルートは2013年、2014年と大きくは変わらないが、どのステージも多少の調整が入っている。今年はセレモニアルスタートの会場がスランディドノに移動。金曜日のルートには、Myherinが復活する。この競技初日は、ニュータウンにタイヤフィッティングゾーンが設定されるだけで日中サービスはない。土曜日は長い一日となり、1号車はサービスパークを朝5時に出発し、午後遅くにサービスパークに帰還。その後、2本の林道ステージがナイト走行として設定されている。日曜日には海岸沿いの舗装路を走る景観の見事なGreat Ormeが2013年以来の登場。
■ラリーデータ
開催日:2015年11月12-15日
本拠地:ディーサイド
総走行距離: 1469.33km
総ステージ走行距離:309.87km(SS比率21.1%)
総SS数:19
■開催選手権
WRC
WRC2
WRC3
JWRC
■主なマシンスペック
・グラベルサスペンション
・気温が低くウエットの場合は、ソフトコンパウンドが不可欠となる
・冬のコンディションとなった場合でも、スタッドタイヤの使用は禁止
■歴史
・前身のロイヤル・オートモバイル・クラブ(RAC)ラリーの初開催は1932年。367台がエントリーした。
・1960年には、現在のラリーでも観られるような林道ステージが設定されるようになった。
・以前はイングランド、スコットランド、ウェールズ周辺を回るルートが設定されていたが、2000年以降は本拠地が一カ所となっている。
・2005年にはWRC初の屋内ステージが、カーディフのミレニアム・スタジアムで行われた。
■注目ポイント
・セレモニアルスタートがスランディドノの市街地に移動。
・伝統のステージ、MyheriとGreat Ormeが復活。