世界ラリークロス選手権最終戦は11月29日、アルゼンチンのロサリオでファイナルが行われ、スウェーデンのロビン・ラールソンが世界RX初優勝。マティアス・エクストロームが2位に続いた。タイトル争いが持ち越されていたドライバーズ選手権では、ペター・ソルベルグ(シトロエン DS 3)がインターミディエイトの時点で、選手権ライバルのティミー・ハンセン(プジョー208)の逆転が不可能となるポイントを獲得し、この時点でタイトル連覇が決まった。ペターは、ファイナルでも3位に入り、2年連続王者としての締めくくりに華を添えた。
「再び王者になれたなんて、信じられない。がんばり続けて世界中を一緒に旅して周りながら、僕と情熱を共有してくれたチームメイトに感謝している」と語るペターは、先週、41歳の誕生日を迎えたばかりだ。「2回目の世界RXタイトルを獲得するのは、簡単なことじゃなかった。ラリークロスでは、確実なことは何一つないし、今日は本当に緊張していた。ラリークロスは才能のあるドライバーが集まっているし、チームは一年中、必死で戦い続けてきた」
「今後は話し合いがたくさん予定されているし、マニュファクチャラーとも話をするから、これからのことを考えていきたい。一番重要なのは、僕には支えてくれる素晴らしいチームと家族がいるということ。2016年も必ず戻ってくるよ!」
ファイナルを制したラールソンは、今季8人目のウィナーとなった。「この勝利は、生涯忘れないよ。笑顔が止まらない!」と語るラールソンは、ヨーロッパ選手権で2回タイトルを獲得したラースを父に持つ。
「僕たちのチームはパドックの中でも一番規模が小さいけど、メカニックたちは本当にがんばってくれた。だから、この勝利の意味は本当に大きいよ。特にシーズンの最後になって手にできたからね。ファイナルはまるでアイスの上を走っているような感じで、マティアスが後ろにぴったりつけていた。素晴らしいバトルだったよ」
このファイナルでは、史上最年少の17歳でスーパーカー部門デビューを果たしたケビン・ハンセン(フォード・フィエスタ)が、第4ラップでは、兄のティミー・ハンセン(プジョー208)と接触しポディウム争いから脱落したが、それでも世界戦トップカテゴリーへの初挑戦でファイナル進出という大健闘を果たした。ティミーは、今季ペターに次ぐ3勝をマークし、ドライバーズ選手権争いでは最後までペターと争った。
ドライバーズ選手権の3位争いでは、チーム・フォルクスワーゲン・スウェーデンのヨハン・クリストファーセン(フォルクスワーゲン・ポロ)が強豪フォード・オルスベルグMSEのアンドレアス・バックラッド(フォード・フィエスタ)と争っていたが、セミファイナルでバックラッドがリタイアを喫した結果、クリストファーセンの選手権3位が決まった。
世界ラリークロス・アルゼンチン ファイナル結果
1. R.ラールソン(アウディA1) 04:16.346
2. M.エクストローム(アウディS1) 04:16.799
3. P.ソルベルグ(シトロエン DS 3) 04:21.587
4. J.バウマニス(フォード・フィエスタ) 04:23.042
5. K.ハンセン(フォード・フィエスタST) 02:19.082
6. T.ハンセン(プジョー208) 02:17.830