シトロエン・レーシングは、クリス・ミークと向こう3年間の契約を結んだ事を発表した。2016年はWRCの活動を休止、2017年からの再開を発表していたため、ミークの2016年の活動は、2017年規定のWRカー開発が中心となる。
2013年末からシトロエン・トタル・アブダビWRTのドライバーとして活動していたミークは、WRCでも上位陣の独走を阻む資質を持つ一人。WRC参戦数は11月のラリーGBで34戦と多くはないが、2015年には難関イベントのラリーアルゼンチンで自身初のWRC勝利をマークした。
まだ成長の伸び代が期待されるミークは、シトロエンの2017年活動再開に向けての筆頭ドライバーとして活動することを決断した。今回の契約は2018年末までとなっており、チームの新たな船出と運命を共にする。
「キャリアを続けていくための選択肢は様々あったが、この2年間、積み重ねてきたものを活かすためにシトロエン・レーシングに留まる事を選んだ」とミーク。
「また、僕に誠実な姿勢を見せてくれたチームへの感謝の気持ちでもある。今ではお互いに気の知れた仲だし、理解し合っている事は新しいマシンの開発を成功させるために不可欠なこと。この先数ヶ月に予定されている全ての事に、興奮している。僕は自分のキャリアをデザインエンジニアとして始めているから、マシンに乗る事も待ち切れないが、設計の一歩一歩の段階や、最初のマシンの組み立てを追っていく事が、本当に楽しみだ」
「新しいFIA規定のことも、楽しみにしている。よりパワフルで、見応えのマシンになりそうだからね! もちろん、全ての取り組みは、さらなる勝利や世界タイトルを狙えるようになるために向けていく。シトロエン・レーシングは、勝利への意欲を持ち、15の世界タイトル、WRCだけでも8タイトルを誇るチームだ。この最上級のブランドの歴史における新たな1ページに関われる事を、心からうれしく思うよ」
「我々の新しいプログラムにおいて、何よりも経験のあるトップレベルのドライバーで、技術的な知識もある人材を求めていた」とシトロエン・レーシングのチーム代表、イブ・マトンはコメント。「クリスが最善の選択であることは疑いなく、彼がチームに残る事を選んでくれて、本当にうれしく思う。彼は2000年代にJWRCで2シーズン、この2年間はDS3 WRCでチームの歴史を刻んでくれた。しかし、彼のキャリアで最も重要なのはここから。3シーズンの開発期間をかけて、先代のクサラ、C4、そしてDS3 WRCのような成功を収める事だ! 2016年、新型マシンの最初のテストの準備が整う4月からは、クリスの優先事項はテストプログラムとなる。それでも、感覚を維持するために、WRCに何戦かは参戦する。このプライベートプログラムの最初の詳細は、近日中に発表する」