ダカールラリーは1月7日、いよいよアルゼンチンから国境を越えてボリビアに突入。サンサルバドール・デ・フフイーウユニ間の642kmに、321kmの競技区間が設定された。ダカール史上最高地点となる標高4600mに到達するこの日は、マシンやタイヤはもとより、高山病の恐れも出てくるため体調管理にも気を配らなくてはならない難所。急勾配な下りやナビゲーション面でトリッキーなセクションも控え、ナビゲーターにとっては、さらに悩みの種が増えそうなルートだ。
この難しいステージでも、WRC9連覇王者クルーのセバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナが最速で駆け抜けた。わずか22秒差でカルロス・サインツ、3分遅れてステファン・ペテランセルと、プジョー2008 DKR 16勢が前日に続いてステージ1−2−3フィニッシュを達成。さらに総合順位でもローブ、ペテランセル、サインツとプジョー勢がトップ3独占体制を築いた。
「昨日はマシンを労らなくてはならなかったが、今日はもう少しアタックできた。ダニエルはいい仕事をしてくれた。明日のルートはさらに複雑になると思うが先頭で走行しなくてはならないので、ナビゲーションはかなりトリッキーになると思う」
前日総合3番手のナッサー・アルアティヤ(MINI)はこの日、ペテランセルにわずか7秒差の4番手タイム。総合順位ではサインツに50秒差の4番手に後退した。チームメイトのミッコ・ヒルボネンはタイヤのダメージでタイムロスを喫したが、それでも6番手タイムをマークし、首位ローブから23分24秒遅れの総合7番手を維持している。チームランドクルーザー・トヨタオートボデーの2台は、ニコラ・ジボンが市販車ディーゼル部門のベストタイムをマークし、部門トップを維持した上に総合では35番手に浮上。三浦昂も部門順位をさらにひとつ上げてクラス4番手、総合では46番手と順調にこの日をクリアした。
トラック部門で快走をつづける日野チームスガワラも、排気量10リットル未満クラスでの1-2体制を維持し、菅原照仁が総合16番手、義正は37番手と順位を上げている。
1月8日のステージは、ウユニをスタート/フィニッシュする723km、542kmの競技区間(トラックは600kmに競技区間295km)が設定。今回のダカールラリーで最長ステージとなる。標高は3500〜4200mを走るこの区間は世界遺産でもある塩湖の美しい景観とは裏腹に、路面チェンジが激しい。トラック部門は異なるステージを走行し、ボリビア大統領の地元を通過する。
ダカールラリー After Stage5
1. S.ローブ(プジョー) 13:17’25
2. S.ペテランセル(プジョー) + 7’48
3. C.サインツ(プジョー) + 13’26
4. N.アル-アティヤ(MINI) + 14’16
5. POULTER(トヨタ) +18’38
6. G.ドゥビリエ(トヨタ) + 21’55
7. M.ヒルボネン(MINI) + 23’24