ダカールラリーは1月12日、ベルンをスタート/フィニッシュする396km、うち競技区間285kmと、比較的短い距離の設定。しかし、 47度にも達する予想以上の気温上昇のため、179kmを走行したCP2で競技は中断、以降はキャンセルとなった。砂丘や固い路面、川床など変わりやすい路面に、ナビゲーションの難しさも懸念された。
この日、トップタイムを叩き出したのは、前日に2番手タイムに甘んじたカルロス・サインツ(プジョー)だった。スローパンクで2回もスタックし4分以上のロスを喫しながらも、この日のステージを最速で駆け抜け、総合順位でも今回初めて首位に立った。
一方、前日首位に立っていたチームメイトのステファン・ペテランセルも2回のパンクに見舞われ、合計11分以上のタイムロス。これで総合2位に後退した。
前日、トップタイムをマークし、巻き返しを図るナッサー・アル‐アティヤは、得意のオフピストでトップタイムペースの激走を見せていたが、やはり2回のパンクを喫しこの日は5番手タイム。しかし総合3位の座は堅守している。代わって、チームメイトのエリック・バン‐ルーン、ミッコ・ヒルボネンがこの日は2番手、3番手タイムと健闘した。前日、大転倒を喫し後退したセバスチャン・ローブ(プジョー)は、この日も砂丘でスタックを4回繰り返すなど苦戦。さらに、フィニッシュまで30kmという地点でドライブシャフトを交換しなくてはならず、1時間13分のロス。この日は23番手タイムとなり、総合順位は13位まで後退した。
市販車ディーゼル部門で戦うチームランドクルーザー・トヨタオートボデー勢は、343号車のニコラ・ジボンがこの日も部門3番手タイムをマーク。総合順位でも部門3位をキープし、総合順位では5つ順位を上げての34位につけている。前日は終盤でプロペラシャフトを破損し2輪駆動で走り切っていた342号車の三浦昂は、この日は部門5番手タイム。部門5位(総合42位)で終えた。
トラック部門排気量10リットル未満クラスの日野チームスガワラは、519号車の菅原照仁がクラストップ、前日に続きトラック総合9番手とトップ10タイムをマークした。この日を終えて、クラストップ(トラック部門総合15位)につけている。菅原義正の528号車もトラック部門総合36番手で、照仁と共にクラス1-2体制をキープした。
1月13日は、ベルン〜ラ・リオハ間に763km(うち競技区間278km)が設定される。ダカール史上、最も長い砂丘セクションが設定されており、砂漠スペシャリストの活躍が期待される内容だ。ダカールラリー After Stage 9
1. C.サインツ(プジョー) 28:39’24
2. S.ペテランセル(プジョー) +7’03
3. N.アル-アティヤ(MINI) +14’38
4. M.ヒルボネン(MINI) +34’50
5. G.ドゥビリエ(トヨタ) +53’18
6. Y.アルラジ(トヨタ) +1:01’48
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13. S.ローブ(プジョー) +1:05’16