アブダビ・トタル・ワールドラリーチームは、ラリースウェーデンに3台のシトロエン DS3 WRCをエントリー。クリス・ミーク、カリッド・アル‐カシミに加え、クレイグ・ブリーンが今季初めてのWRC戦に挑む。チームは先週末に、ハグフォース周辺でプレイベントテストを実施。3人がそれぞれ一日ずつ、走行を行った。
3人のドライバーのうち、スウェーデン参戦数が最も多いのは、中東出身のアル‐カシミ。これまでに6回参戦しており、2008年にはコリンズ・クレストで最長飛距離をマークしている。
「ラリースウェーデンはもちろん特別なラリー。最後に参戦したのは2年前なので、バランスのいいリズムをつかむようにしたい」とアル‐カシミ。
「そして、手応えをつかんできたらペースを上げる。ラリーを楽しんで、できる限りいいリザルトでフィニッシュすることが目標だ。クリスとクレイグにもがんばって欲しいね。アブダビ・トタルWRTはスウェーデンでもコンペティティブになれる自信がある」
ミークはこれまでに2回スウェーデンに参戦しており、昨年はポディウム圏内に絡むパフォーマンスを披露していたが、終盤にスタックして7位に終わっている。
「スウェーデンでの経験はそれほどないのは事実だが、好きなラリーの一つだ!」とミーク。
「こうしたコンディションをドライブするのは、純粋に独特の楽しみがある。ダウンフォースをたくさん感じながらドライビングするような感じなので、パフォーマンスを最大限に引き出すためには自分の限界を押さえなくてはならない。今年はロードコンディションが難しくなりそうだが、誰にとっても同じ。この路面では自分はまだ修業が必要だから優勝を狙うのは難しいと思うが、去年のようなパフォーマンスが出せたらいいね」
ブリーンは、前戦モンテカルロにはレッキのみ参加し、チームとの動きに慣れる経験を積んだ。スウェーデンでは、2011年、2012年にSWRC部門でポディウムに上がっている他、2年前には自身初のWRカーでの参戦に挑んでおり、9位に食い込んだ。
「子どもの頃の夢が叶った。WRCでこのようなマシンをドライブできるのは、自分のこれからのキャリアにとって、とても重要なものになる」とブリーン。
「アブダビ、トタルを始め、このチャンスを与えてくれた全ての人に感謝したい。DS 3のWRカーでスウェーデンに参戦するのは初めてだが、フィニッシュするのが難しいラリーであるのは見てきている。それも戦いのレベルが高いからで、本当に衝撃的だった。いま、自分自身がチャンスをつかんだので、自分がそのレベルにふさわしいことを見せたい。最初のステージからやみくもにプッシュせず、ラリーを通じて成長していきたい。トップ6でフィニッシュできたら、最高だろうね」