第10戦オーストラリアはデイ2を終えて、フォルクスワーゲンが盤石の1-2-3体制を堅持。マニュファクチャラーズタイトル獲得を目前に捉えている。
この日は48.92kmと7.92kmの林道ステージ計2本に、コフスハーバーでのスーパーSS。それらを2回ずつループする構成の計6SSで争われた。
SS9(48.92km)、SS10(7.92km)はフォルクスワーゲンのヤリ‐マティ・ラトバラが2連続ベストタイムをたたき出し、前日まで首位のセバスチャン・オジエを逆転。その差を4.1秒とした。
サービスを挟んで始まった午後のステージでは、ラトバラがロングステージのSS11でタイヤ選択をミス。ベストタイムのオジエから13.4秒の遅れを喫する4番手タイムとなり、首位を明けわたすことに。オジエは続くSS12、スーパーSSのSS13と14でもベストタイムをたたき出し、ふたりの差は11.8秒まで広がっている。
その後方で熾烈な3番手争いを繰り広げていたのが、フォルクスワーゲンのアンドレアス・ミケルセンとシトロエンのクリス・ミークだ。0.6秒差で始まったふたりの戦いは、文字どおりSSごとに秒差で順位を入れ替えるものとなった。
ふたりの総合順位を追ってみると下記のようになる。
左側が上位。タイムはふたりの差。KM:ミーク、AM:ミケルセン。
デイ1終了後:AM-KM/0.6
SS9後:KM-AM/0.1
SS10後:AM-KM/0.8
SS11後:AM-KM/0.2
SS12後:KM-AM/1.3
SS13後:AM-KM/0.4
SS14後:AM-KM/1.5
ところが終了後の20時40分、ミークに1分1秒のペナルティが科せられることとなり、上記タイムは幻となってしまった。ミークの嫌疑はSS10フィニッシュ間際のインカット。コースから大きく逸脱しての走行がショートカットと見なされた格好だ。これでミークの順位は総合5位にドロップすることとなった。
代わりに総合4番手に浮上したのはMスポーツのミッコ・ヒルボネン。しかしオジエからは1分27秒2差となっており、自力で表彰台圏内に入るのは難しそうだ。
ラリー最終日は3つのステージを2度走行する6SS、残り距離は約100km。SS15/18は30.20kmのロングステージとなっており、勝負をかけるポイントとなるはずだ。
WRCオーストラリア:デイ2後暫定総合順位
1:S.オジエ(フォルクスワーゲン)2:03:55.3
2:J.ラトバラ(フォルクスワーゲン)+11.8
3:A.ミケルセン(フォルクスワーゲン)+25.3
4:M.ヒルボネン(フォード)+1:27.2
5:K.ミーク(シトロエン)+1:27.8
6:M.オストベルグ(シトロエン)+2:08.2
7:H.パッドン(ヒュンダイ)+2:15.5
8:T.ヌービル(ヒュンダイ)+3:52.4
9:E.エバンス(フォード)+3:59.0
10:R.クビカ(フォード)+4:59.2