JRC第4戦ラリー洞爺は、7月3日の夕方に特設ステージでSS1を行い、4日から本格的なラリーがスタートした。8SSが設定されたデイ1は、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI〉が炭山裕矢/保井隆宏(スバルWRX STI)に0.9秒差という僅差でトップを守りきり折り返した。
開幕戦から続くターマック3連戦を経て、今季初のグラベルラリーとなる全日本ラリー第4戦「ラリー洞爺」は、SS1で奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションⅩ)がトップに立つが、SS2でベストタイムをマークした新井敏弘がトップ、2番時計の炭山が2番手に浮上してくる。一方、「林道ステージに対してセッティングが合わなかった」という奴田原は、SS1でトップから3秒遅れの12番手だった勝田範彦/足立さやか(スバルWRX STI)にも逆転を許し、4番手まで順位を下げてしまう。
その後も新井、炭山、勝田による三つ巴のバトルが続くが、9.86kmという今回のラリーで最長ステージとなるSS4と、SS2のリピートステージとなるSS5で連続ベストタイムをマークした新井が、SS7を終えた時点で炭山に対し3.0秒、勝田に対し5.9秒のタイム差を付け、デイ1最終ステージとなるSS8を迎える。SS1のリピートステージとなるSS8は、砂防ダムに設定された0.7kmの特設ステージ。このショートステージで炭山は新井に対して2.1秒のタイム差を付けるベストタイムを奪い、トータルではトップの新井に0.9秒差まで迫り、デイ1を折り返した。一方、勝田はこのステージで炭山から2.9秒遅れ、トップの新井との差も6.7秒差に広がる。林道ステージでは上位2台と互角の勝負を見せながらも、2回走行する特設ステージのタイム差が順位に影響する結果となった。
JN5クラスは、関根正人/竹下紀子(三菱ミラージュ)と小倉雅俊/平山真理(ダイハツ・ブーンX4)がSS2からSS4まで1秒を争う好勝負を展開するが、深い轍が路面に刻まれた2ループ目のSS5から小倉が遅れだし、関根がトップに浮上してくる。さらに、SS6と7で連続ベストタイムを刻んだ天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツGRMNターボ)が関根を逆転してトップに浮上。目まぐるしく変わったJN5クラスのトップ争いは、JN5クラスでは初のグラベルラリーとなる天野が、関根に2.4秒差のトップでデイ1を折り返した。
そのほか、JN3クラスは寺川和紘/石川美代子(マツダ・デミオ)がシリーズトップの岡田孝一/鶴田邦彦(マツダ・デミオ)に49.2秒の大差を付けるトップ、JN2クラスは田中伸幸/藤田めぐみ(スズキ・スイフトスポーツ)が高橋悟志/箕作裕子(トヨタ・ヴィッツRS)に19.5秒差のトップで折り返している。
7月5日(日)のデイ2は、3本のステージを2度ずつ走行する6SS。ハイスピードの林道SS2本と、デイ1でも走行した特設ステージが舞台となる。1秒を争う展開となっているJN6クラスとJN5クラスを最後に誰が制するのか、最終SSまで目が離せない展開となりそうだ。デイ2オープニングのSS9は7時41分、最終となるSS14は12時9分に1号車がスタートする予定だ。
■デイ1終了時の順位
JN6クラス
1.新井敏弘/田中直哉 富士スバルアライモータースポーツWRX 31:02.8
2.炭山裕矢/保井隆宏 ADVAN CUSCO WRX-STI +0.9
3.勝田範彦/足立さやか ラック名古屋スバルDLインプレッサ +6.7
4.奴田原文雄/佐藤忠宜 ADVAN-PIAAランサー +13.5
5.石田正史/宮城孝仁 DLテインマルシェランサー +20.6
6.新井大輝/伊勢谷巧 アライモータースポーツWRX STI +22.4
JN5クラス
1.天野智之/井上裕紀子 豊田自動織機・ラックDLヴィッツGRMN 34:13.2
2.関根正人/竹下紀子 GセキネンDLWMMOTULミラージュ +2.4
3.松倉拓郎/松倉英実 DL☆Gセキネン☆PLOTミラージュ +12.5
JN3クラス
1.寺川和紘/石川美代子 四国産直市場BRIG恵歯会HWデミオ 35:59.1
2.岡田孝一/鶴田邦彦/キーストンナビゲーターDLデミオ +49.2
3.藤田幸弘/藤田彩子 ADVAN BRIGエムスポーツデミオ +1:02.9
JN2クラス
1.田中伸幸/藤田めぐみ 加勢eレーシングYHクスコWMスイフト 35:36.1
2.高橋悟志/箕作裕子 ミツバWMDLラックマジカル冷機ヴィッツ +19.5
3.中西昌人/廣島 真 ADVAN・WM・KYBマクゼススイフト +1:39.5