JN3クラスも目が離せない。昨年ヴィッツGRMNターボでJN5クラスを制した天野智之は、フェイスリフトを果たしたNAのヴィッツに乗り換えJN3クラスに凱旋。昨年のJN3クラスチャンピオンである岡田孝一、2014年のJN1クラスチャンピオンである中西昌人と激突する。
また、このクラスには昨年までJN1クラスに区分されていたマツダRX-8が今年から組み込まれることになっているが、初戦はベテラン鷲尾俊一が投入することになった。ターマックでは上位のクラスをも上まわる速さを見せてきたRX-8だけに、台風の目になる可能性もありそうだ。さらに、JN1クラスには2台の新型車両が参戦。1台はFFのスズキ・アルトワークスで番場彬が、もう1台は日産マーチNISMO Sで小泉茂がドライブする。ベテラン田中伸幸がスイフトスポーツで引き続き参戦し、ダイハツ・ブーンX4でならした松原久がデミオに乗り換えるなど、実力者も揃っている。本命スイフトに対して、マーチやアルトがどう戦うのか、期待が高まる。
なお、JN4クラスとJN2クラスは、改造範囲こそ異なるもののいずれも実質86/BRZのワンメイク状態。台数こそそれほど多くはないものの、基本的な車両の特性が変わらない分、ドライバーのテクニックが問われる接近戦が繰り広げられるだろう。注目は、改造範囲の狭いRPN車両から改造範囲の広いRJ車両へとクラスを移籍するチャンピオンの石川昌平だ。実力者ぞろいの両クラスで誰が今季最初に飛び出すのか、今年も目が離せない。
様々な車種と選手が集まる2016年の全日本ラリー。その初戦を誰がどのようなかたちで制するのか。1年を占う戦いは4月9日(土)のセレモニアルスタートから始まり、2日間の日程で行われる。