今週末に開催されるWRCドイツ(ターマック)は、フォルクスワーゲン・モータースポーツにとって母国戦。しかし、フル参戦初年にタイトルを総なめにした昨年、VW陣営が唯一表彰台を逃すという苦い経験を残したイベントでもある。
この昨年のドイツ戦以降、VW勢は今季前戦のフィンランドまでの12戦すべてで勝利を収めてきており、ドイツのマニュファクチャラーとして初めてドイツ戦を制するチームになることを目指す。
さらに、現在マニュファクチャラーズ選手権では、2位シトロエンに175ポイント差をつけて首位に立っているVWは、このドイツを終えた時点でその差を172ポイントまでに抑えることができれば、タイトル連覇が確定する。
さらにドライバーズ選手権では、セバスチャン・オジエ、ヤリマティ・ラトバラ、アンドレアス・ミケルセンが、それぞれ首位、2位、3位につけており、このドイツを終えた時点でオジエが、4位につけるマッズ・オストベルグとの差を112ポイント差までに抑えられれば、タイトルの可能性を残すドライバーは、VW陣営の3人のみとなる。
「昨年のラリードイツ以来、安定してポイントを獲得してきた。母国戦でポディウムを逃したというのは、苦い思い出だね」とチームディレクターのヨースト・カピートはコメント。「母国ファンからの応援の前で勝利を決めることができるのは、特別な瞬間。我々はあらゆるコンディションでも勝てる安定感を見せられている。最高のマシン、最高のクルーを擁し、チームのモチベーションも非常に高い。しかし、モータースポーツには、確実という言葉は存在しない。いつも通り、正確に、集中して挑んでいく」