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勝負を決めたエルコンドル、パッドン会心の走りに秘めた努力

©Hyundai Motorsport

WRCアルゼンチンで、3連覇王者セバスチャン・オジエとの死闘を制して自身初のWRC優勝をマークしたヘイデン・パッドン。SS17(22.64km)で2位オジエに2.6秒差まで迫られた後、パワーステージとなった最終SS18エルコンドル(16.32km)でオジエに11.9秒差をつける激走を披露し、真っ向勝負を制して待望の初勝利を決めた。

Hyundai Motorsport

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ラリーアルゼンチンのレジェンドステージ、エルコンドルは、石が散乱するツイスティな山岳ステージ。ニュージーランド出身のパッドンにとっては、得意とは言えない性格のステージだ。絶体絶命とも言える状況でこの難所を迎えたパッドンは、なぜ強敵オジエに大差をつけてこのステージを走り切ることができたのか。そこには、これまで母国で個人レベルの投資を募るなどしてラリー活動を続けてきた苦労人パッドンの、意気込みを感じさせる念入りな準備があった。

アルゼンチン開幕に先駆けて、パッドンはノルウェー出身のドライビングアナリスト、オーレ‐マーティン・ルンデファレットとともに、エルコンドルのステージを細かく分析し、パフォーマンス向上を目指していたという。

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「自分のドライビングスタイルを構築するために、数カ月にわたって彼と一緒に取り組んだ」と語るパッドン。2011年のPWRC王者は、29歳になった。
「エルコンドルは一番苦手なステージだったので、それこそ1mごとに解析してイベントに備えたんだ。WRC+でいろいろなドライバーのオンボード映像を見て、どんなドライビングやライン取りをしているのかを研究した。今回、あのステージで自分は1回ミスをしたが、分析のなかで話し合ってきたことはすべて試した。それが実を結んだ」

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「あれは、自分の人生のステージでもあった。ああいったラフでツイスティな道は、いつもはそれほど楽しめない。選手権のなかでも速度域の低いステージだが、今回とてもいいタイムが出せた。高速ステージだけでなく、スローなステージでも速く走れるようになったことは、自分にとってこれからの大きな自信になる」

パッドンは今週、ニュージーランドに凱旋帰国。AP4仕様のヒュンダイi20で、今季2度目の国内ラリー選手権に出場し、併催のAPRCドライバーととともに母国の高速グラベルステージを疾走する。

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