王者セバスチャン・オジエを抑えてWRC初勝利をマークしたアルゼンチンでの歓喜から一転、ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)のラリーポルトガルは、まさかの初日ラリーリタイアで幕を閉じた。SS5でコースオフして、林の中まで転倒していくと、マシンの熱によりエキゾーストから出火。マシンが全焼したのだ。
「何から話せばいいのか分からない」と困惑気味に語るパッドン。
「こんなかたちでリタイアしなくてはならず、本当に残念だ。午前中は、テクニカルなマイナートラブルはあったが、かなり順調だった。それほどタイムもロスしなかった。午後のループでギャップを詰めたかったが、SS5で道にできた大きな穴につかまって、転倒した。エキゾーストの熱で、周りの茂みに火がつき、マシンが完全に燃えてしまった。小さなミスが重なったことが、大きなコストにつながった。チームに申し訳ない。サルディニアでは、より強くなって戻ってくることを約束する。去年、ポディウムに上がったラリーだからね」
なお、同じポイントでは数分後にオィット・タナック(フォード・フィエスタWRC)もコースオフ。同じく出火したが、マシンはそれほどダメージを受けていない。パッドン、タナック、各クルーにいずれも怪我はない。このポイントでは、マッズ・オストベルグ(フィエスタWRC)もラインを外したが、コースオフは免れた。
このアクシデントでステージはキャンセル。後続車はリエゾン走行で次のステージに向かうこととなった。