WRC第5戦ポルトガルはすべての競技日程を終え、シトロエンのクリス・ミークが勝利を飾った。ミークは昨年の第4戦アルゼンチン以来となるWRC通算2勝目となる。総合2位はフォルクスワーゲンのアンドレアス・ミケルセン、3位にはセバスチャン・オジエが入っている。
ラリー最終日に設定されたのはSS16〜19の4SS。ふたつのステージを2度ずつ走行し、SS総走行距離は67.32kmと短い。上位陣の走行条件はほぼ同じとなり、走行順のアドバンテージはなくなるため、ミークにとっては気の抜けない1日となることが予想された。また、2番手のオジエと3番手のミケルセンは3.1秒差と詰まっており、2位争いにも注目が集まった。最初に勝負をかけたのはミケルセン。SS16でのベストタイムで早々にオジエをかわし、総合2番手に浮上してみせた。ミケルセンは続くSS17でもベストタイムで、オジエとの差を8.1秒にまで拡大することに成功。SS18はオジエが制するが、ミケルセンも1.3秒差で食らいつき総合2番手の座を堅持した。そしてラリーは最終パワーステージへ。フォルクスワーゲン2台の争いを尻目に、トップの座を守ってきたミークが堅実なドライビングで逃げ切り、自身2度目となるWRC優勝を獲得した。このパワーステージでオジエはフルアタックを敢行しベストタイム。2位浮上はならなかったが、ボーナスポイント3点を持ち帰った。
以下4位はヒュンダイのダニ・ソルド、5位はMスポーツのエリック・カミリ、6位にフォルクスワーゲンのヤリ‐マティ・ラトバラという順位になっている。
次戦は6月9〜12日に開催される第6戦サルディニア。地中海に浮かぶサルディニア島を舞台としたタフなグラベルラリーは、2013年以来セバスチャン・オジエが3連勝と強さを見せている。
順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
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1 | クリス・ミーク | シトロエンDS3 WRC | 3:59:01.0 |
2 | アンドレアス・ミケルセン | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +29.7 |
3 | セバスチャン・オジエ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +34.5 |
4 | ダニ・ソルド | ヒュンダイi20 WRC | +1:37.1 |
5 | エリック・カミリ | フォード・フィエスタRS WRC | +4:01.6 |
6 | ヤリ‐マティ・ラトバラ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +4:06.9 |
7 | マッズ・オストベルグ | フォード・フィエスタRS WRC | +6:53.6 |
8 | マルティン・プロコップ | フォード・フィエスタRS WRC | +10:24.1 |
9 | ポンタス・ティデマンド | シュコダ・ファビアR5 | +11:45.2 |
10 | ニコラス・フックス | シュコダ・ファビアR5 | +13:14.0 |