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世界RXリッデンヒル:エクストロームがファイナル3連勝

©FIAWorldRallycross.com

世界ラリークロス選手権第4戦は5月29日、英国リッデンヒルでファイナルが開催され、選手権リーダーのマティアス・エクストローム(アウディS1)が第2戦から続くファイナル3連勝を遂げた。

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現チャンピオンのペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)は、4回の予選ヒートのうち3回でトップタイムをたたき出し、インターミディエイトトップ。セミファイナルでもレース1を制してファイナルではポールポジションからスタートしたが、エクストロームに一歩及ばずファイナル2位。3位には、シーズンの立ち上がりで苦戦していたティミー・ハンセン(プジョー208)が入り、今季初のポディウムフィニッシュを決めた。

今季2連勝と好調のエクストロームだったが、パンクやエンジンのマイナートラブルに見舞われ、Q4を終えて総合4位。しかし、セミファイナルのレース2を制したエクストロームは、ファイナルに向けてタイヤを温存するという戦略が功を奏した。

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「今年勝てた秘訣は、昨年負けたことだと思う」と冗談まじりのコメントを寄せたエクストロームは、昨年のリッデンヒルで、コンマ3秒差でソルベルグに勝利を譲っている。
「でも、今年はペターではなく僕がポディウムの頂点に上がった。この週末は、おそらく自分のキャリアのなかでも最も厳しかった一戦だと思う。昨年は、なぜペターが速かったのか、自分でも分からなかったしすごく悔しかった。でも、終盤に向けてタイヤを温存していた戦略が活きた。選手権には今、ファイナルで勝てるドライバーが5、6人はいるのが現実。セバスチャン(ローブ)もこの週末は速かったが、ただアンラッキーでプジョーのポテンシャルを活かし切れなかっただけだ」

PSRX/Colin McMaster/Monster/McKlein

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前戦ベルギーで選手権首位の座をエクストロームに明けわたしたペターは、首位奪還を目指して臨んだファイナルだったが、タイヤ戦略でわずかに及ばなかった。この第4戦を終えて、選手権首位のエクストロームとの差は5ポイントとなっている。
「素晴らしい週末だった」とペター。「ファイナルでは必死に挑んだが、タイヤ戦略が僕らの方にはうまくいかなかった。優勝はタッチの差。自分たちにペースがあったことは分かったし、パワーもあった。サスペンションの動きも素晴らしかった。マシンの動きがよくなったことが、一番重要なことだ。また勝てる流れになってきた」

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ハンセンはポディウムに上がるのは昨年のトルコ以来。
「またイベント後のプレスカンファレンスにいられるのは、いい気分だよ」とハンセン。
「この週末、ラップタイムはよかったが、ペターとマティアスに追いつけていなかったので、ミスは一切許されなかった。ファイナルではペターを捉えるチャンスもあったが、一歩速さが及ばなかった。2週間後のノルウェー戦を迎えるまでに、これまで以上に励まなくては」

このファイナルでは、ハンセンの弟で昨年活躍したヨーロッパ選手権から今季世界戦にステップアップしたケビン・ハンセンが初進出。兄のティミーに続く4位でフィニッシュ。会期中に18歳の誕生日を迎えたという若手にとっては、自己ベストという順位が自身への誕生日プレゼントとなった。

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前戦でポディウムフィニッシュを決めたローブ(プジョー208)は今回はトラブルが続き、ファイナル進出を逃している。フーニガン・レーシング・ディビジョンは、アンドレアス・バックラッド(フォード・フォーカスRS)がファイナル6位を決めたが、ケン・ブロックはインターミディエイト14位に留まり、セミファイナル進出は果たせなかった。

世界ラリークロス選手権は次戦第5戦が6月10−12日、ノルウェーのヘルで開催される。

世界RXリッデンヒル ファイナル結果
1 M.エクストローム(アウディS1) 4:17.809
2 P.ソルベルグ(シトロエンDS3) 4:18.951
3 T.ハンセン(プジョー208) 4:20.433
4 K.ハンセン(プジョー208) 4:21.624
5 T.ティマラザヤノフ(フォード・フィエスタ)4:46.460
6 A.バックラッド(フォード・フォーカスRS) 4:46.995



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