ヒュンダイ・モータースポーツが開発を進めているR5規定のi20が、初めて公式に走行を披露することになった。6月23−25日にベルギーで開催されるヨーロッパラリー選手権(ERC)第5戦のイプルーラリー(ターマック)に、コースカーとして登場する。
このイベントにはヒュンダイ・モータースポーツのカスタマー・レーシング部門のスタッフも帯同することも発表されており、開発の最終段階としての活動だとしている。ヒュンダイ・モータースポーツがR5マシンをイベントで走らせるのはこれが初めて。ドライバーは開発ドライバーのケビン・アッブリングが務める。
i20 R5は既にテストプログラムの中で舗装での走行も重ねているが、ERC屈指の高速ターマックステージは同車にとって新しい経験になるとしている。テストではカモフラージュデザインで走行していたが、イプルーラリーに向けては新しいシャシーを用意し、5月にニュージーランドのヒュンダイ・モータースポーツのファンを対象に公募されたデザインのカラースキームが施されるという。
ドライバーを務めるアッブリングは、イプルーラリーに4回参戦した経験があり、うち2回はR5マシンでの参戦だった。
ヒュンダイ・モータースポーツのカスタマーレーシング部門マネージャー、アンドレア・アダモは「i20 R5プロジェクトにとって、イプルーラリーはターニングポイントの週末となる」とコメント。
「公式に走行を披露する場として、このラリーは完璧。ERCはR5マシンを投入するチームにとって鍵となる選手権であり、我々もカスタマーにはこのシリーズへの参戦を期待している。しかし、今回のイプルーラリーの目的は、マシンを披露することとテストの継続。様々なタイプのステージで、開発作業を続けていく。しかし、大勢の観客やメディア、将来のカスタマーの前でマシンを走らせることは、もちろん重要でもある」