7月2日に開幕したWRCポーランド戦。F1グランプリでの優勝経験もあるロバート・クビカにとっては母国戦となるこのイベントでは、モータースポーツ界のヒーローとも讃えるファンからの盛大な応援が予想され、首都ワルシャワから250km北部にあるミコライキを拠点に開催されるラリーには、10万人の集客が見込まれている。
30歳のクビカにとって、母国で実戦に挑むのはこれが3回目。フォード・フィエスタRS WRCでのスタートは2回目となる。
「1998年にカートの国際シリーズに参戦するようになってからは母国で競技に挑むチャンスはあまりなかったから、母国戦への参戦はいつでもうれしい」とクビカはWRC.comに語っている。
「ラリーはポーランドでとても人気があるので、WRC戦が母国で開催され、そこに自分が参戦できるのはとてもうれしい。集まってくれるスペクテイターすべてに感謝したい。僕たち全員にとって、いい週末になって欲しいね」
母国ファンからの期待も高まっていることは容易に想像できるが、しかし自分の順位についてはクビカは冷静に予測する。
「いつもの通り、活躍したいが、なによりいい走りがしたいんだ」とクビカ。「順位は何も目指していない。それよりも、自分が出せるベストな走りがしたい。その上で、どの位置につけられるか、だ」
「期待は感じているけど、現実的にならなくてはならない。ワークス陣に比べ、僕たちのチームは予算も規模も小さいんだ」
今季は自チームからWRCに参戦しているクビカだが序盤はかなり苦戦を強いられ、チームの立て直しを図るためにアルゼンチンの参戦を見送っている。現在、イタリアのトスカーナを拠点としているRKワールドラリーチームは、サービスエリアは単独で設けるが、プリペアの段階ではMスポーツからの支援を受けることもできる状況だ。