WRC第7戦ポーランドはすべての競技日程を終了し、フォルクスワーゲンのアンドレアス・ミケルセンが今シーズン初勝利を飾った。2位には健闘を見せたDMACK WRTのオィット・タナックが入り、3位はヒュンダイのヘイデン・パッドンとなった。
この日はSS18〜21の4SS。距離は59.6kmと短く、タナックが逃げ切れば本人の初優勝だけでなくDMACKタイヤにとってもWRC初優勝という状況だ。天候は雨が降っており、路面コンディションの難易度は高まっている。オープニングのSS18はミケルセンがトップ。タナックも2番手タイムを出し、ふたりの差は18.9秒に。続くSS19ではフォルクスワーゲンのヤリ‐マティ・ラトバラがベストタイム。ミケルセンはまたもタナックのタイムを上まわるが、0.3秒とわずかなもの。サービスを終え、18.6秒差でふたりは再走ステージへと向かっていく。
そして迎えたSS20、タナックは右前輪をパンクしてしまい、SSベストのラトバラから40.5秒差のSS11番手タイムに。これでミケルセンに逆転され、16.5秒差の2番手にドロップするまさかの展開となってしまった。さらに背後には10.1秒差でパッドンが迫る。続く最終SSはミケルセンが5番手タイムを獲得し、ドラマチックなかたちで今シーズン初優勝、自身2度目のWRC優勝を飾った。コ・ドライバーのアンデルス・ヤーゲルにとってはWRC初優勝だ。タナックはこのSSを9番手タイムで走り切り、パッドンに2.3秒差と迫られながらも2位でラリーを終えた。
次戦は7月28日〜31日に開催される第8戦ラリーフィンランド。シーズンはこれまで7戦で6名のウイナーが誕生しており、カレンダー屈指の高速グラベルラリーで再び新たなる勝者が誕生することになるのだろうか。また、日本の若手、新井大輝と勝田貴元のふたりが参戦する予定となっており、こちらも目が離せない。
順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
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1 | アンドレアス・ミケルセン | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | 2:37:34.4 |
2 | オット・タナク | フォード・フィエスタRS WRC | +26.2 |
3 | ヘイデン・パッドン | ヒュンダイi20 WRC | +28.5 |
4 | ティエリー・ヌービル | ヒュンダイi20 WRC | +29.3 |
5 | ヤリ‐マティ・ラトバラ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +33.8 |
6 | セバスチャン・オジエ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | +40.3 |
7 | クレイグ・ブリーン | シトロエンDS3 WRC | +2:01.4 |
8 | マッズ・オストベルグ | フォード・フィエスタRS WRC | +3:04.6 |
9 | ステファン・ルフェーブル | シトロエンDS3 WRC | +5:12.0 |
10 | エリック・カミリ | フォード・フィエスタRS WRC | +5:23.1 |