世界ラリークロス選手権第6戦は7月3日、スウェーデンのヘリェスでファイナルが行われ、前戦ノルウェーで今季初勝利を収めたアンドレアス・バックラッド(フォード・フォーカス)が優勝。この結果、バックラッドは選手権争いでも3位に浮上した。
チーム・プジョー・ハンセン(プジョー208)は、セバスチャン・ローブとティミー・ハンセンがファイナルに進出し、ローブが2位フィニッシュ。ハンセンも3位に入りダブルポディウムを収めた。
トリッキーなコンディションとなった予選ヒートでは、ローブ、ヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロ)、ペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)、バックラッドと、Q1からQ4で勝者が異なる大混戦。この中で、中間リザルトトップに立ったのはクリストファーソンだった。
しかし、そのクリストファーソンはファイナルでパンクに見舞われ、ファイナル5位に終わった。フォルクスワーゲンRXスウェーデンのチームメイト、アントン・マルクルンドも揃ってファイナルに進出。テクニカルトラブルでスローダウンを喫したが、4位でのフィニッシュを果たしている。
前戦に続いて勝利を飾ったバックラッドは「数カ月前、もし僕が勝つとしたらノルウェーとスウェーデンだろうと誰かに言われたとしたら、一番難しいラウンドだぜ? って答えたと思う」とバックラッド。「マシンには大きなミラーがついているんだけど、後ろにずっと9連覇王者(ローブ)が写り込んでいるんだ。一瞬でも気が抜けなかったよ。最終ラップに入っても、去年ティミーとマティアス(エクストローム)に起きたことを考えていた。チームに心から感謝している。違うセッティングに調整したみんなを信じていたし、彼らもそれに応えてくれた」
ローブは3番手につけていたが、最終コーナーでマシンが破損したハンセンを抜いて2位の座を射止めた。ローブのポディウムフィニッシュは、今季これで2度目。
「マシンは週末を通して順調だったし、ファイナルではアンドレアスと素晴らしいバトルができた」とローブ。「浮き沈みのある週末だった。Q2では自分がミスをしたし、パンクもあったから、簡単には行かなかったが、トップ3にチーム・プジョー・ハンセンからふたりが入ったんだから、いい結果だ。まだラリークロスでは学ぶことが多いが、かなり慣れてきたし、この先の数戦がとても楽しみだ」
一方、選手権リーダーのエクストローム(アウディS1)は、ファイナルに進出したものの、3ラップを終えたところでテクニカルトラブルによりリタイア。さらに、選手権2位のソルベルグは、今季初めてファイナル進出を逃したが、選手権争いでは首位を維持したエクストロームに5ポイント差の2位に残っている。
世界RXヘリェス ファイナル結果
1 A.バックラッド(フォード・フォーカス) 4:40.614
2 S.ローブ(プジョー208) 4:43.742
3 T.ハンセン(プジョー208) 4:44.767
4 A.マルクルンド(フォルクスワーゲン・ポロ) 4:46.258
5 J.クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロ) 4:52.038
6 M.エクストローム(アウディS1) 2:25.986