WRCのプロモーター公式サイト、WRC.comは、TOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラムのドライバー、勝田貴元と新井大輝のWRCデビューをニュースで取り上げた。ふたりは、7月28日に開幕するWRCフィンランドに、フォード・フィエスタR5で初めてのWRC参戦に挑む。
今季ここまでフィンランド選手権4戦に参戦、最後の一戦はフィエスタR5にマシンをスイッチした後、先週はWRCフィンランド戦への準備参戦として、初めてのERC戦となる高速グラベル戦のラリーエストニアに参戦した。ふたりにとって、ヨーロッパでの3デイイベントに挑むのも、スタートからフィニッシュまで0からペースノートを作ることも初めてだった、と伝えている。
既報の通り、勝田はSS3でジャンクションへの進入速度が高過ぎたために転倒。再スタートした翌日も最初のステージで転倒してしまった。
「とても高速なステージだったので、適切なブレーキングポイントを判断することが難しかった」と勝田のコメントを紹介した後、後日「人生で最悪の週末だった」と表現したことも明かしている。勝田のコ・ドライバーは、昨年までWRCでエルフィン・エバンスのパートナーを務めていたダニエル・バリット。
一方、父敏弘の元コ・ドライバーでもあるグレン・マクニールと臨んだ新井大輝は、総合6位と順調な滑り出しを見せていたSS6でディッチに引っかけ、転倒を喫した模様を動画とともに紹介した。
「ネガティブなこともスポーツの一部だとして受け止めなくてはならないし、今回のことから学習できるようにしなくてはならない」と、プログラムのチーフインストラクター、ヨウニ・アンプヤのコメントを伝えている。
ふたりは、WRC戦に挑む前に、プレイベントテストに加え、グラベルペースノート作成のトレーニングを追加する予定。2人がフィエスタR5で参戦するRC2クラスは、エサペッカ・ラッピ、エルフィン・エバンス、テーム・スニネンといったWRC2の強豪ドライバーもエントリーしてくる。