アメリカ・コロラド州のパイクスピークを舞台に行なわれている伝統のヒルクライム、「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム2014」が29日に開催された。同大会は今年で92回目。
電気自動車クラスに参戦していた三菱自動車は2014年型マシンのMiEV Evolution IIIを2台持ち込み、増岡浩とグレッグ・トレイシーがステアリングを握る。また“モンスター”のニックネームでおなじみの田嶋伸博もE-RUNNER パイクスピークスペシャルで参戦。ちなみに田嶋は決勝前日の28日に64歳の誕生日を迎えている。オリジナルのEVで参戦する塙郁夫は、横浜ゴムの市販エコタイヤ“BluEarth-A(ブルーアース・エース)”を装着し、その可能性に挑む。
標高4301mの山頂に至る舞台はすべて舗装路。距離にして約20kmのコースは156カ所のコーナーを持つだけでなく、変わりやすい天候もあり難易度が高い。普段は有料道路として使われており、有名な観光名所としても知られている。
EVクラスのトップを獲得したのは三菱のトレイシー。9分8秒188と、昨年自身がMiEV Evolution IIで記録したタイムを1分以上も更新してEVクラス優勝、総合2位という殊勲の結果を収めた。増岡浩もトレイシーに次ぐ9分12秒204というタイムでEVクラス2位、総合3位に入っている。総合優勝はアンリミテッドクラスのロマン・デュマ。デュマのタイムは9分05秒801と、トレイシーとの差はわずか2.387秒だった。
“モンスター”田嶋はリザルトにトップセクションのタイムが記載されていなかったが、9分43秒900というタイムでフィニッシュ。増岡に次ぐEVクラスの3位となっている。塙はEVクラス4位でフィニッシュ。“究極の一般道”とも言えるパイクスピークで市販タイヤの実力を発揮してみせた。