クロスカントリーラリーイベントのシルクウェイラリーは7月23日、レグ14の走行が烏海‐フフホト間で開催された。
大会最後の競技区間となったこの日の261kmのステージでは、MINI ALL4レーシングのヤジード・アル‐ラジがトップタイム、チーム・トタル・プジョーのセバスチャン・ローブがセカンドベストタイムをマーク。一方、総合首位のシリル・デプレは、終盤マイナートラブルにも見舞われたが、ステファン・ペテランセル車のコ・ドライバー、ジャン‐ポール・コトレが対応。デプレはこの日を6番手タイムと堅実に走り切り、リードを守ってフィニッシュ。総合優勝を決めた。
「優勝できたのは、信じられないほど素晴らしい気持ちだし、まだ実感がわかない」とデプレ。「デイビッド(キャステラ、コ・ドライバー)とラリーを勝つのはこれが初めて。モスクワでのスタートから、たくさんのことを学んだよ! ほぼ2回に1回はベストタイムをマークし、自信も高まっていた。なにより、最高に楽しかったよ。プジョー・スポールは素晴らしい仕事をしてくれたし、すべてみんなのおかげだ。マシンは最高だった。もう、すっかり4輪での競技が好きになった」
最後の競技区間で2番手タイムをマークしたローブは、通過ポイント不通過によるペナルティで後退した総合順位を7位まで戻してフィニッシュを果たした。
「落ち着いていたし、ダカール以来、取り組んできたことが活かせた」とローブ。
「このラリーを終えて、さらにポジティブな気持ちだ。膨大な距離を走り切ったということは、マシンで過ごし、ドライビングし、トラブルに対応し、ともに戦った時間もそれだけ経験したということ。ダニエル(エレナ、コ・ドライバー)と一緒に、プレッシャーに立ち向かい、マシンをいたわり、自分たちのペースが大きく成長したことも分かった。砂漠でのミスやナビゲーションのエラーを僕らは糧にできたと思うので、同じミスは二度としない。次は世界ラリークロス選手権のカナダ戦が待っている。それからしばしの休日だ」
チーム最上位でフィニッシュしたアル‐ラジは「たくさんのことを学んだし、たくさんの経験を積んだ」とコメント。2位でのフィニッシュに満足を見せたアル‐ラジは今大会、ベストタイムを2本マークした。
「MINIはとてもよかったし、自分たちのパフォーマンスもよかった。タフなラリーだったし、モスクワから北京までドライブするのは、まさに冒険だった」
大会のキャラバンはこの後、507kmを経て中国の北京に向かう。7月24日は北京歩オリンピックのメインスタジアムとなった“鳥の巣”スタジアムで、ポディウムセレモニーが行われる。
2016年 シルクウェイラリー 最終結果
1 C.デプレ(プジョー) 36h15:18
2 Y.アル‐ラジ(MINI) +25:51
3 V.バジリエフ(MINI) +49:46
4 H.ハント(MINI) +1h54:47
5 A.ラキンバイェフ(MINI) +2h12:45
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7 S.ローブ(プジョー) +4h02:01
15 S.ペテランセル(プジョー) +9h27:03