今季のWRC2でスタートした3戦中2勝を収めて、3ポイント差で選手権首位につけるフォード・フィエスタRRCのナッサー・アルアティヤ。高速でサンディなグラベルのポーランド戦にはR5マシンが向いているのではと、スイッチを検討していた。
しかし、2012年のロンドン五輪ではクレー射撃で銅メダルを獲得した腕前を持つアルアティヤは、2016年のリオ五輪に向けてのトレーニングが始まっており、R5マシンのテストを行うチャンスが得られなかったためラリーポーランドでのマシンスイッチを見送った。
このポーランドでは、WRC2部門に30台がエントリー。選手権2位につけるアブドゥラジズ・アルクワリはポーランドをスキップするが、5点差で3位につけるヤリ・ケトマーは首位奪還を狙える位置につけている。ポルトガルではフィエスタR5でクラッシュしているだけに、気合いも十分だ。
シュコダ勢のファビアR5は順調に好リザルトを収めており、不気味な存在。シュコダワークスからはポンタス・ティデマンドとエサペッカ・ラッピがエントリーするほか、ドイツのアーミン・クレマーがプライベート参戦でファビアR5を駆る。
ヤジード・アルラジはフィエスタRRCの強豪として知られるが、今季はスウェーデンでしかポイントを獲得できていない。そのほか、フィエスタR5のニコラス・フックス、サンデル・パルン、フィエスタRRCのジュリアン・モーリン、プジョー208T16のベルナルド・スーザ、マルティン・コキなどが上位フィニッシュを狙っていくと見られる。