WRCポーランド、イベント前記者会見の内容
(抜粋)
●WRCプレイベントカンファレンス出席者
ヤリマティ・ラトバラ=J-ML(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
ロバート・クビカ=RK(RK MスポーツWRT)
クリス・ミーク=KM(シトロエン・トタル・アブダビWRT)
ユホ・ハンニネン=JH(ヒュンダイ・モータースポーツ)
クリストフ・ホロビッツ(Lottoチーム)
Q:
ヤリマティ、選手権争いではセバスチャン・オジエに33ポイント差の2位につけている。シーズン前半は好調だったが、さらにパフォーマンスを向上させ続けることができるか?
J-ML:
ポルトガル以外はいいシーズンになっている。あれは残念な内容だった。するべきでない時にアタックを始めてしまった。失ったポイントは取り戻すことはできない。アルゼンチンはまた調子を取り戻し、前戦もよかったのだが、ちょっと集中が途切れた時に石にヒットしてしまい、選手権ポイントを失ってしまった。それでも、まだタイトルの行方は分からない。
Q:
ポーランドには2009年に参戦したが、あまりいい結末ではなかった。再びここに来た気分は? 悪いイメージを取り戻せる機会になるか?
J-ML:
2009年は、ラリーキャリアの中でも最悪だった。あのラリーの思い出はぬぐい去りたいよ。唯一よかったのは、コース脇で泣いていた時のことだ。みっともないけど、カメラマンたちが拍手をし始めた。みんなが支えてくれていると知ってうれしかったよ。モチベーションが高まっている手応えを感じるし、後ろは振り向かず前を向いていきたい。このラリーは、ここ数戦とは違う展開になると思う。サルディニアやアルゼンチンはもっとテクニカルだけど、ここは高速でリズミカルだ。通常、高速の道は僕に向いているのだけど、最近の僕はテクニカルの道の方が走りがいい。シェイクダウンではいいフィーリングだったから、この調子で行きたいね。
Q:
ステージの印象は?
J-ML:
僕はエストニアの道に近いと感じた。ヒストリックラリーで出たことがあるんだ。路面は、アルゼンチンみたいにソフトでサンディになることもあるが、性格はフィンランドのようでもあって、高速でリズミカル。オープンなところもあるので、フィンランドのフォレストとは違う。ワイドとナローのコンビネーションもある。フィンランドの方がもっと乗りやすく、リズム変化が多い。ストレートはポーランドの方が長いね。
Q:
ロバート、ラリーポーランドは母国戦だ。これがいつも以上にプレッシャーになると感じているか?
RK:
正直、今年の他のラリーと変わらない。僕にとって、今回のラリーは去年とは内容が異なる。新しいステージもあるからね。昨年とは違うから、高速ステージに慣れなくてはならない。ポーランドのファンがたくさんいるので、うれしいね。みんなと触れ合う時間があまりないけど、みんなが応援してくれるのは励みになるよ。クリストフや他のポーランドクルーも参戦しているからね。
Q:
今回も、一貫性に専念するというアプローチを継続するのか?
RK:
他のラリーとアプローチは同じだ。ミスなしの最終リザルトならいいね。これは準備でなんとかなるわけじゃない。セブ(オジエ)やヤリマティのような、経験豊富なドライバー相手に戦っているんだ。もし、彼らがF1に出たら、未知の世界に感じると思うよ。僕は20年もサーキットでレースしていたんだ。ヤリマティはエストニアでヒストリックラリーに出ていたと言っていたけど、14年前、僕はカートをしていて、違うカテゴリーでのキャリアを積んでいた。彼はラリーだった。ラリーに移った今、もっとうまくなりたいと思っている。サルディニアは、グラベルとしてはいい出来だった。アルゼンチンとメキシコは難しかったけど、グラベルでの腕は上達しているし、楽しめている。去年と今年の初めは、ブレーキングポイントやラインに不安があったけど、今は楽しめている。経験と知識を得た上で限界までマシンを攻めるのは、たまらないものだ。ここまでは、それが感じられなかった。ペースノートがうまく作れれば、何かできるかもしれないね。
Q:
来年の予定は?
RK:
どこかで参戦できればと思っているが、言えることはそれだけ。人生がどうなるかなんて誰にも分からない。まだ自分の気持ちを決めていない。そんな時期ではないよ。
Q:
クリス、2009年は参戦していないが、2006年はC2 R2でポーランドに参戦して2WD優勝を飾っている。今回は違った期待がかかっている。週末に向けての意気込みは?
KM:
あの時僕はすごく若かったし(笑)、今もまだ若い。ポーランドに来たのは2006年だ。2WDのC2 R2で出た最初のラリーだった。ああいうマシンで高速のステージを走るのは最高だったし、夢中になったよ。クラス優勝もいい思い出だ。今回は、ステージの速度域がとても高く感じるから、自信を持たなくてはならないし、高速セクションではセンスを研ぎ澄まさなければならない。リトアニアでのリピート走行はソフトになるのではないかと思うし、ポーランドのフォレストセクションも同じだと思う。後続に2WDマシンがいるし、80−90台のマシンが走行するんだから、相当ソフトになるかもしれない。
Q:
ユホ、イタリアでは一時首位に立ったが、その後リタイアとなってしまった。今回、ラリーを前にした気分は?
JH:
午前中(のシェイクダウン)は、サルディニアのアクシデント以来のドライビングだったから、もちろん少し緊張した。道はかなり速いので、いいフィーリングをつかもうと思っている。
Q:
クリストフ、またラリーポーランドに戻ってきたね。スタートを前にしての気分は?
H:
観客のためにも、ポーランドでモータースポーツを愛する人々のためにも、ここに参戦することは重要だ。この5〜7年はクロスカントリードライバーをやっていた。僕のWRCの経験は5年前のものだ。いまはフィエスタに集中している。ここにいられて、とてもエキサイトしているよ。いいドライバーがたくさんいるからね。自分の考えでは、限界まで攻めることと道の上に残っていることが必要だ。ここではそれが難しい。全力を尽くすよ。
Q:
このイベントでは何度も勝っていて2009年はフォード・フォーカスで総合6位だった。マシンについての感想は?
KH:
違うエンジンを載せていて、トラクションが素晴らしい。前は2.0エンジンで、ドライブしやすかった。今は、速さをキープするためには適切な場所でレブをキープしなくてはならない。このマシンを乗りこなすには、相応の経験が必要だね。60kmの短いラリー一回と、テストで30km走っただけだから、難しくなるだろうね。今年のラリーポーランドは、以前に使ったステージと新しいステージが組み合わされている。ポーランド北部とリトアニアのステージはまったく新しいコースだ。高速とナローのコンビネーションで、ジャンプもあるし6速も入る。レブも振り切るよ!
Q:
今後のモータースポーツ活動の予定は?
KH:
クロスカントリーのプランがある。スペインで一戦とそれ以外に数戦ラリーに出て、その後ダカールの準備に入る。チームはモロッコでテストをしていて、MINIに新し