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TGRインストラクターが語る、ラリーフィンランドの目標

©Naoki Kobayashi

TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムで日本人若手ふたりのチーフインストラクターを務めるヨウニ・アンプヤは、今回のラリーフィンランド参戦について、次のようにふたりのことを評している。

Naoki Kobayashi

Naoki Kobayashi

「今回のラリーフィンランドでは、エストニアでクラッシュしたヒロキのマシンのボディシェルを変更した。時間がなかったし、直すより換える方が2日間ほど時間の節約になるからね。エストニアでクラッシュしたボディも、壊れたというほどではなかったが、ここで日曜にテストしたりするには換えた方が都合が良かった。でも忙しい一週間だったね。エストニアはプランどおりにいかなったし。でもヤングドライバーだから、時にはあんなこともある。ただのヒストリーだよ。将来に向けてなにか影響があるってわけじゃない。
クラッシュの原因はヒロキの方はペースノートが間違っていたことだったけど、それにしても序盤から速くいきすぎた。それで学ぶべきだったコンペティションの経験を逃したんだから、今回それを挽回しないとね。タカモトはペースノートそのものじゃなくて、リスニングに集中を欠いて、スピードコントロールをミスしたことが原因だった。

Naoki Kobayashi

Naoki Kobayashi

R5のプログラムのパートナーになぜマルコ・マルティン・レーシングを選んだかって? R5はグループNやR4とはちょっと毛色の違うクルマだから、色々なチームと話したんだ。そのなかでMMレーシングとは過去にも仕事をしたことがあって、エストニアはフィンランドから近いからロジスティクス面でも大丈夫。我々の探していたチームにぴったりだと思ったんだ。マルティンは、もちろんふたりにアドバイスもくれるよ。トップレベルのラリーカーの経験者だからね。ふたりにはいいモチベーションになっていると思う。
WRC2に登録したのは、他のドライバーたちと同じような路面状況で走らせたかったからだ。登録しないと後ろの方を走らされて全然違う状況で走ることになるから比較にならない。ここがヨーロッパでも有数の難しい高速ラリーだということは分かっているけど、同じ条件でどれだけやれるか分析したかった。

今回の目標は、エストニアと一緒。あそこで完走できなくて距離を稼げなかったから、とにかく走り切って完走してもらうことに尽きる。R4とは違うレベルでのスピードで走るR5のクルマへの理解とペースノートへの理解も含めてね。
このプログラムを始めて1年以上が経ったけど、ふたりとは沢山の時間を過ごしてきた。正直いって、スタート時点のレベルはすごく低かった。ヨーロッパタイプのグラベルを走るのはほとんど初めてだったし。だから1年間は左ハンドルへの習熟とかすごく基礎的なトレーニングからやった。でもたくさんクルマに乗って、それ以上にペースノートの練習もやった。まだ挑戦中だからミスもあるけど全体的にはうまくいっていると思う。一歩一歩着実に新しいことを学んでいるよ。WRCまで到達したことは誇りだ。今回、彼らが進化しているってことを証明できると思う」



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