ヨーロッパラリー選手権(ERC)は、コンペティター増加を促し選手権の活性化を図るため、2015年にはコスト削減のための改革を行う。5月28日にパリで行われたFIAラリーコミッションで提案され、WRCで使用されているフォーマットにより近づける構造を目指す。
今季のERCは、予定されていた12戦のうち、豪雪のために開催が延期されていたルーマニアが最終的に開催を断念。11戦で争われることになった。2015年からは、シリーズの戦数を最大10戦とし、選手権ポイントの対象となるためには、ドライバー、コ・ドライバー、チームはFIAへの登録が必要となる。登録費用については、適切な金額を検討中とのことだ。
総合タイトルはR5、RRC、S2000で参戦するドライバー、コ・ドライバー、チームが対象。前半4戦、後半4戦の最大8戦分のポイント合計で争う。
グループN、R4車両に関してはFIAホモロゲーションを3年延長し、新たにERC2部門を設立。さらにFIA地域戦規定に合致する2WDマシンは、ERC3タイトルを目指すことになる。
2014年に導入されたERCジュニアはジュニアERCに名を改め、現在の7戦から6戦とし、ベスト4戦がタイトル対象となる。また適合車両もR2マシン+ミシュランタイヤに限定される。このジュニアERCはドライバータイトルのみとなり、チャンピオンにはR5マシンでERC戦に参戦できる特典が与えられる。
さらに各戦のステージ距離は合計220kmまでと縮小に向けて、プロモーターのユーロスポーツイベンと調整中。タイヤの使用数についても、タイヤメーカーの試算を受けてさらに制限されるという。この改革案は8月末のラリーコミッションで、最終的に承認される。