フォルクスワーゲン・モータースポーツは今週開催のWRCポーランドにもセバスチャン・オジエ、アンドレアス・ミケルセン、ヤリマティ・ラトバラと、現在ドライバーズ選手権で首位、3位、4位につける3ドライバーを投入。いずれも2世代型ポロR WRCを駆る。
フィンランドと並び、高い速度域を誇るグラベルラリーのポーランド。昨年はアンドレアス・ミケルセンが12.89kmのステージで5:39.0というタイムを叩き出した。平均時速136.88kmは、ポロR WRCにとっての最高平均時速となっており、2013年のモンテカルロでマークされた最高平均速度も上回った。このステージは今年、序盤の約7kmだけが使用され、その後昨年とは異なるコースを走行する予定だ。
選手権屈指の高速グラベルに向けてチーム代表のヨースト・カピートは「ポーランドからフィンランドと、ここからシリーズは“フルスピード週間”に突入するが、どちらのラリーもここまで負けなし。いい思い出が残っている」と自信を見せる。
「しかし、今季はマニュファクチャラー同士の戦いが接近しており、どのチームも上位に上がるチャンスを秘めている。我々もあらゆるミスを回避し、ポーランドでも勝利を狙っていかなくてはならない」
昨年のポーランドではミケルセンと激闘を繰り広げたオジエは「高速ラリーは大好きだよ! アドレナリンがものすごく出るし、自分にも合っていると思う」とコメント。
「イタリア同様、今回もレッキでのドライバーとコ・ドライバーのコンビネーションがとても重要になる。こんな過酷なラリーでは運も必要になる。でも、イタリアでは僕らはとてもいい戦略を立てて、必要な時に適切な速さで対応できた。自分のドライビングスタイルは大きく変えることはない。ポーランドでも勝ちたいと思っているし、そのためには踏みっきりで行かなくてはね」
そのオジエとの激戦も記憶に新しいミケルセンは「去年のポーランドは、とても楽しめた。いいパフォーマンスを見せられたし、2位に入った。オジエとのバトルには勝てなかったけどね」とコメント。
「ポロR WRCで最速の平均時速をマークした。今年も更新できるか、楽しみだね。今年のステージも、去年と同じように大部分が新しくなる。初めて走るステージでの応用力をこれまでも見せてきたから、気分はポジティブだよ。ポーランドではドライバーズ選手権2位を取り戻す事を目指す」
ラトバラは昨年のポーランドではサスペンションにダメージを負う不運に見舞われている。
「去年はアンラッキーだったけど、それでも7位から5位まで挽回した。2009年は2位につけていたけど、最終ステージでリタイアしてしまったね」とラトバラ。
「昨年のことはもちろん頭に残っているけど、もう忘れてしまおう。ポルトガルでは勝ったし、イタリアではいいペースが出せた。ポーランドはとても高速で、自分が好きなキャラクター。イタリアは長く暑いラリーだったから、ポーランドには問題なく挑める。ポーランドも距離は変わらないけど、サルディーニャほど体力的に辛くはないからね」