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ラリー北海道:新井敏弘が逆転優勝、シリーズ連覇に望みを繋ぐ

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9月23〜25日に北海道の十勝地方を舞台に開催された全日本ラリー選手権第7戦「ラリー北海道」は競技最終日となる25日(日)を迎え、初日2位の新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)がSS14で初日トップの奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX)をとらえ逆転。今季3勝目を獲得し、2年連続となるシリーズチャンピオン獲得に望みを繋いだ。また、2位でフィニッシュしてシリーズポイントを加算した奴田原は、ランキングトップの勝田範彦を抜き、待望のシリーズポイントトップに浮上した。

前日の最終サービスで「路面コンディションに合わせるためにサスペンションセッティングを変更する」と語っていた新井は、その狙いがピタリと当たり前日とは見違えるような速さで次々とベストタイムを奪っていく。「昨日は運転が下手になったんじゃないか!? と思うくらいタイムが伸びなかったけれど、セッティングを変えてからはいつもの走りができるようになってきた。シリーズポイント的には逆転チャンピオンはまだ難しい状態だけど、この優勝で首の皮一枚繋がったのは確か。第7戦ハイランドマスターズもしっかり集中して走り、最終戦までシリーズチャンピオン争いを楽しんでいきたい」と、残り2戦に向けての抱負を語った。

2位となった奴田原は、シリーズポイントでは勝田範彦を22.1点上まわりトップに浮上。有効ポイントの関係から、次戦第8戦は奴田原が11点以上でポイント加算、勝田と新井は第8戦で獲得するポイントがほぼ全ポイント加算されることから、タイトル争いはまだまだ余談を許さない状況だ。

JN5クラスは、初日トップの柳澤宏至/中原祥雅(プジョー208 R2)がこの日もベストタイムをマークして快走。終盤はセルモーターの調子が悪くなるマイナートラブルが出るものの、最後までしっかりと走り今季4勝目を獲得。RR車両としては国内初となるシリーズチャンピオンに王手をかけた。2位には、その柳澤をしっかりと追従する大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツGRMNターボ)が入賞。3位には、駆動系トラブルが連発した大橋逸夫/藤上亘(MINIジョンクーパーワークス)が、数々のトラブルを乗り越え最後まで走り切り、今季初となる表彰台を掴んだ。

JN4クラス唯一の4WDとなるダイハツ・ブーンX4を投入して、初日トップの座を掴んだ小倉雅俊/平山真理子は、競技最終日も「マシントラブルを避けるために、かなり抑えて慎重に走った」とトップの座を守り切り、自身初となるラリー北海道優勝を果たした。2位には、シリーズポイントトップの曽根崇仁/桝谷知彦(トヨタ86)が入賞し、シリーズチャンピオンに王手をかけた。また、3位には三菱コルト・ラリーアートを投入した木村謙治/尼子祥一が入賞した。

そのほか、JN3クラスは初日トップの天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツRS)が優勝して今季5勝目を獲得。JN2クラスは、明治慎太郎/谷内壽隆(トヨタ86)が確実なペースを守って完走し優勝。JN1クラスは、初日トップの高篠孝介/廣島真(スズキ・スイフトスポーツ)がそのまま逃げ切り、全日本初優勝を飾った。

順位クラスドライバー/コ・ドライバー車名タイム/差
1JN6-1新井敏弘/田中直哉富士スバルアライモータースポーツWRX1:38:58.1
2JN6-2奴田原文雄/佐藤忠宜ADVAN-PIAAランサー+3.7
3JN6-3鎌田卓麻/ 市野諮SYMS TEIN DL WRX STI+58.1
4JN5-1柳澤宏至/中原祥雅YHクスコラリープラス208 R2+9:18.8
6JN4-1小倉雅俊/平山真理DLデューポイントブーン+13:21.5
8JN3-1天野智之/井上裕紀子豊田自動織機・DL・ヴィッツRS+14:29.0
12JN1-1高篠孝介/廣嶋真YH・WM・KYB・マクゼススイフト+22:34.5
17JN2-1明治慎太郎/谷内壽隆YHGd高崎くす子86+30:17.2


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