パリ・モーターショーに出展されたトヨタ・ヤリスWRC(2017年仕様)は、これまでテスト中の写真が数枚公表されていただけで、一般向けには今回が“ワールドプレミア”となった。
プレゼンテーションにはチーム代表のトミ・マキネン自らがエンジンの轟音を響かせながら登場した。TMR(トミ・マキネン・レーシング)、TMG(トヨタ・モータースポーツ)のスタッフも帯同していることからわかるとおり、今回の出展車は単なるショーカーでなく“モノホン”。これまで公開されてきた写真の仕様と比較すると小さなエアフェンス付きのフロントスポイラーやサイドシルの形状などいくつかの相違点があった。
なかでも目を引いたのがフロントグリル&バンパー。これまではボンネット中央からエアを排出する構造だったが、今回のテストカーではWRカーのスタンダードとも言えるボンネット左右からのエア排出となっている(出展車は排出口にカバーリングが施されていた)他、エンブレム両脇からの吸気となっていた。(画像クリックで拡大)「これが最新の仕様だ。冷却効率を考えて変更した。とはいえ、まだこれが最終仕様というわけではない。大きく変更になるのはサイドシル部分だ。新しいサイドプロテクションの規則に従って、もっと厚みを増した格好になる」(マキネン)