今季から世界戦に昇格した世界ラリークロス選手権は5月24-25日、英国リッデンヒル・レースサーキットで開催される。リッデンヒルは、1967年に初めてラリークロスイベントが行われた発祥の地だ。
「ラリークロスの聖地」で開催される初めての世界戦には、ワイルドカード参戦も多く、米国のXゲームを何度も制し、現在もGRCでも活躍するタナー・ファウストも名を連ねている。「リッデンヒルでは2回勝っているし、ハットトリックを決めることができれば特別なものになる」と語るファウストは、人気TV番組トップギアの米国版ではプレゼンターも務めている人気ドライバーだ。ファウストは、昨年のGRCチャンピオン、トーマス・“トッピ”・ヘイッキネンのマシンをプリペアするマークランド・モータースポーツからVWポロスーパーカーをドライブする。昨年のBTCCチャンピオン、アンドリュー・ジョーダンは、ラリークロスのトップチーム、フォード・オルスベルグMSEのフォード・フィエスタでエントリー。元F1パイロットのネルソン・ピケJr.は、300馬力エンジン・同一フレームを使用するライトカップに登場する。
一方、開幕戦のポルトガルで会心の勝利を決めたペター・ソルベルグ(シトロエンDS3スーパーカー)にとって、英国はWRC時代に4勝を決めた思い入れのある地。「リッデン戦を本当に楽しみにしているんだ」とソルベルグ。「コースも素晴らしいんだけど、特に英国のファンはいつでも僕と同じように情熱的。英国ではモータースポーツシーンにいつでもラリークロスがあったし、僕も英国にたくさんのファンがいるよ」
「とてもドライビングが楽しいコースだ。コーナー進入のせめぎ合いが鍵になると思うが、そのためにはセッティングが決まっていないとならない。ラリークロスでは、それぞれのサーキットに合わせた適切なセッティングを決めることが、たぶんどのモータースポーツよりも重要だ」
このリッデンヒルには、ペターの兄であるヘニング・ソルベルグもサーブ9-3でエントリーしている。世界ラリークロス選手権第2戦オートスポーツ・ワールドRXオブGBは5月24日にヒートがスタート。ファイナルは25日16時(現地時間)に始まる。