ERC第5戦ラリーアゾレス(グラベル、ポルトガル)は5月17日に競技最終日となる6SSの走行が行われ、地元ポルトガルのベルナルド・ソウサ(フォード・フィエスタRRC)がERC初優勝を決めた。
前日首位で折り返したソウサだが、2位のケビン・アッブリング(プジョー208T16)との差はわずか6.3秒。この日も接戦が続き、その差5.1秒で21.30kmの最終ステージを迎えた。この日2回目のユーロスポーツによるTV中継となったこのステージでソウサは、アッブリングを1.1秒先行して最終的にその差を6.2秒に戻しての優勝を決めた。
これがERC初勝利となるソウサ。木曜日の予選ではセンサートラブルが発生し、コ・ドライバーのヒューゴ・マガリエスがパルクフェルメまでの1km、マシンを押し続けるアクシデントに見舞われたが、その後はライバルにトラブルが続出する中、トラブルフリーで走り切った。
「どうなることかと思ったけど、ステージを1本走り切る度にイケると手応えを感じ始めた」というソウサは、会期中に27歳の誕生日も迎えた。「いつも僕を後押ししてくれるヒューゴだけど、今回のプッシュはすごかったね。昨年は自分のミスで初優勝を逃したけど、今回は僕に流れがあった。夢がかなったし、この勝利は今後に向けてとても大きな意味を持つ」
一方、2位に終わったアッブリングは、コリン・マクレー・フラットアウト・トロフィーを受賞した。チームメイトのクレイグ・ブリーンは、電気系トラブルで前日リタイアから、再スタートができず、TV中継ステージでは解説に回った。ブリーンが今戦でポイントが獲得できなかったことから、シリーズ争いでは今回欠場したエサペッカ・ラッピが首位を守っている。
プロダクションカップはルイス・レゴ(三菱ランサーエボリューションIX)が逆転勝ち。2WDカップとジュニアカップはいずれも、ステファン・ルフェーブル(プジョー208VTI)が初日からの首位を守り切った。
ERCの次戦、イプルーラリー(ターマック、ベルギー)は6月19−21日の開催。