ERCは、今週末に開催されるアゾレス戦の開幕を前に、2001年に同イベントを制した4度の世界王者、ユハ・カンクネンへの一問一答を公開した。
ラリーアゾレスについて記憶に残っていることは?
「とてもよく覚えているよ。2001年はスバルからWRCに出ることをやめて、ヒュンダイに入る前だったから、この年はあまりラリーに参戦しなかったからね。アゾレスに出るチャンスを得られて、とてもうれしかった。景観の美しいステージがあって、素晴らしいラリーだったことを覚えている。実は、ラリーの後も数日滞在して、自転車で周りを走ったり休暇を楽しんだんだ。ラリーの後は普通は急いで家に帰るので、そのまま残ることはあまりしないが、あの時は残ろうと決めた」
このイベントのタフな点は?
「とてもトリッキーでテクニカルだ。すごくナローなステージだったことを覚えている。丁寧に正確に走らなくてはならない。ペースノートもだ。トーマス・ラドストロームと接戦になったが、最終日に彼にトラブルが起きた。たぶんオルタネーターだったんだろう。それでストップしてしまった。どちらにしても僕たちは序盤からリードを握っていたし、最終的に勝ったからとてもうれしかったね」
好きなステージは?
「どれもいいが、大きな湖の隣を走るステージ(Sete Cidades、今回はSS6/SS10でTV中継ステージに設定)はよく覚えている。とても迫力があるが、集中しなくてはならないので、景観を見るチャンスはほとんどない。レッキの時だけだ。小さな島だから、今でもあのステージは使われているはずだ。それでも、これだけの本数のステージを組み合わせることができるんだから、信じられないね」
アゾレスの天気はどれだけ大きな影響を持つ?
「もし霧が出れば、海や山の雲の影響でとても湿気が多くなる。特に朝の霧は要注意だ。しかし、数分後には晴れ間が出てくることもある。すべての状況に対応できるようにしておかなくてはならない。ラリーは2日間だが、ずっとこんな感じなんだよ」
当時のマシンは?
「あの時はスバル・インプレッサWRCだった。当時の最新型ではなかったけどね。だからとても慣れていたから、トラブルもなかった。スバルは本当にドライブしやすいから、お気に入りのマシンだ。とても自然体でいられるから、アゾレスのナローなステージでは大きな強みになったよ」
今回参戦するドライバーへアドバイスを。
「とにかく、楽しむことだ。素晴らしいステージばかりだし、ラリーマシンをドライブするのはいつでも大きなプレッシャーがあるもの。それから、覚えていなくてはならないことは、一番にフィニッシュすること、そして一番にしなくてはならないことはフィニッシュだ」