世界ラリークロス選手権は、今季最終2戦目となる第11戦がドイツ・ブクステフーデにあるエステリンクで開催中。選手権リーダーのマティアス・エクストローム(アウディS1)は、併行して活動しているDTMの最終戦と開催日がバッティングしたが、DTMキャリアで初めて欠場を選び、世界RXへの参戦を選んだ。このエクストロームがエステリンクでポイント差を30以上に広げることができれば、エクストロームの初タイトルが確定する。
リッデンヒルに次ぐカレンダー開催地の中でも長い歴史を誇るエステリンクのサーキットは、950mと距離は短いが、ターン1と2の間にロングのダウンヒルがあり、今季最速のステージ。2014年は、ペター・ソルベルグとエクストロームがファイナルで激戦を展開し、0.05秒差でソルベルグが制したというドラマも生まれている。
タイトルに王手をかけたエクストロームだが、「まだ先は長い」と慎重な構えを見せる。
「エステリンクと最終戦のアルゼンチンを合わせれば、まだ獲得できるポイントは最大60残されている。争いも油断できるレベルではない。ひとつのミスで、あっという間にリードはなくなる」
「残るのは、エステリンクとアルゼンチン。プランはシンプルだ。1戦ずつ集中して、優勝目指して一直線に進むのみ」
そのエステリンク戦は10月15日、予選がQ2まで終了しており、Q1はエクストロームが3位、スタート順の抽選に恵まれなかったソルベルグは慎重なアプローチを取り12位。Q2ではエクストロームがトップ、ソルベルグは3位につけ、両レースを合わせた総合順位ではエクストロームがトップに立っている。選手権2位のヨハン・クリストファーセン(フォルクスワーゲン・ポロ)は6位、ソルベルグは7位。
イベントは10月16日にQ3、Q4を行った後の総合順位により、トップ12台がセミファイナルに進出。さらにトップ6がファイナルを戦う。