WRC第12戦スペインは、すべてのステージを終えてフォルクスワーゲンのセバスチャン・オジエがシーズン5度目の勝利を挙げ、自身4度目となる世界タイトルを確定させた。上位陣の順位は前日同様、2位はダニ・ソルド、3位にティエリー・ヌービル、4位にヘイデン・パッドンとヒュンダイ勢が占める格好となった。
この日行われたのはSS16〜19の4SS。2SSを2度走行する構成となっており、首位オジエを5.8秒差で追う2番手のソルドが、どこまで差を詰められるかに注目が集まった。オープニングのSS16、ソルドはアタックをかけるもベストタイムを獲得したのはオジエ。その後のステージでもオジエはソルドのタイムを上まわり続け、ふたりの差は開く一方となった。オジエは最終パワーステージを2番手タイムでまとめ、ソルドに15.6秒差をつける快勝。4年連続ワールドタイトル確定を、自身37回目の勝利で飾ってみせた。4度の世界チャンピオンはユハ・カンクネン(1986、1987、1991、1993)、トミ・マキネン(1996〜1999)と並ぶ偉業と言えるだろう。パワーステージを制したのはヤリ‐マティ・ラトバラ。ツキのないラリーで貴重な3ポイントを持ち帰ることに成功した。パワーステージ3番手にはソルドが入っている。
前日5番手につけていたシトロエンのクリス・ミークはSS16でエンジントラブル、9番手のマルティン・プロコップ(フォード・フィエスタRS WRC)がSS17でのサスペンション破損でリタイアを喫したため順位がスライド。6位にオィット・タナック(フォード)、7位ケビン・アッブリング(ヒュンダイ)、8位にシュコダ・ファビアR5のヤン・コペッキー、9位に同じくファビアR5のポンタス・ティデマンド、10位にはシトロエンのクレイグ・ブリーンという結果となった。
次戦は10月27日〜30日にかけて行われる第13戦ラリーGB。ウェールズ北部、ディーサイドを中心に、森林地帯のステージで争われる。順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
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1 | セバスチャン・オジエ | フォルクスワーゲン・ポロR WRC | 3:13:03.6 |
2 | ダニ・ソルド | ヒュンダイ i20 WRC | +15.6 |
3 | ティエリー・ヌービル | ヒュンダイ i20 WRC | +1:15.0 |
4 | ヘイデン・パッドン | ヒュンダイ i20 WRC | +1:27.8 |
5 | マッズ・オストベルグ | フォード・フィエスタRS WRC | +3:24.4 |
6 | オット・タナク | フォード・フィエスタRS WRC | +5:24.9 |
7 | ケビン・アッブリング | ヒュンダイ i20 WRC | +7:31.3 |
8 | ヤン・コペッキー | シュコダ・ファビアR5 | +9:05.1 |
9 | ポンタス・ティデマンド | シュコダ・ファビアR5 | +9:20.4 |
10 | クレイグ・ブリーン | シトロエンDS3 WRC | +9:57.1 |