TOYOTA GAZOO Racingは、2017年FIA世界ラリー選手権のチームドライバーとしてフィンランド人のユホ・ハンニネンと契約したことを発表した。なお、コ・ドライバーはカイ・リンドストロームが務める。
ユホ・ハンニネンは2016年の年初からこの集中開発プログラムに携わり、同年春からはテストドライバーとしての役割を担ってきた。そのためTOYOTA GAZOO Racingの目指す「もっといいクルマづくり」という理念を十分に理解しており、WRCの復帰初年度を共に戦うドライバーとして適任であるとの判断から、今回の契約に至ったという。ハンニネンはコ・ドライバーのカイ・リンドストロームとともに2017年のシリーズ全戦に参戦する予定だ。
ハンニネンは、2010年にインターコンチネンタル・ラリーチャレンジ、2011年にはFIA S-WRC、2012年にはヨーロッパラリー選手権と、3年連続でチャンピオン獲得を果たしている。2013年から2014年には、数々のトップカテゴリーラリーに参戦し、ラリー・スウェーデン、ラリー・ポーランド、ラリー・フィンランドなどにおいて目覚しい成績を収めている。
「まさに夢が実現したようだ」とハンニネン。「このような高いポテンシャルを備えたワークスチームとフルシーズンを戦えることは、私にとってこの上ない機会だ。初期段階からヤリスWRCの開発に携わってきたので、ドライバーとしてこのクルマでWRCに参戦する事に非常にワクワクしているし、やる気に満ちている。ヤリスWRCの仕上がりは、驚くべきものだ。モンテカルロでのデビューが待ち遠しい」
トミ・マキネンは、2017年シーズンがトヨタにとって復帰初年度の最も重要な学びの年であるとし、ハンニネンの獲得に喜びを表した。「彼はチームに参加した当初から、とても意欲的に開発に打ち込んでくれた。我々チームが一切の妥協をすることなく、2017年シーズンを重要な学びの年であると捉えて真剣に取り組んでいることを、彼も非常によく理解している。彼はWRCでの経験が極めて豊富だ。また、ヤリスWRCの開発初期段階から携わっているため、このクルマを最もよく知る人間でもある。だからこそ彼とヤリスWRCは最高の組合せだと考えている。チーム全員が最善を尽くし、この数ヵ月の間プロジェクトに投じたすべてのエネルギーと努力が、我々を良い結果に導くものと信じている」。また、TOYOTA GAZOO Racing Factory本部長であり、チーム副代表の嵯峨宏英は、「プロジェクト初期からテストドライバーとして一緒にクルマづくりを行ってきてくれたハンニネン選手と17年シーズンを戦えることが決まり、非常に嬉しい。これからも、もっといいクルマづくりのために、そして少しでも早く表彰台を狙えるように、一緒に努力していきたいし、楽しみにしている」と語った。