WRC英国戦では、WRC2部門でエサペッカ・ラッピ(シュコダ・ファビアR5)が優勝。ラッピはこれで、最終戦オーストラリアでタイトルを獲得する可能性を残した。
この英国戦でラッピは、チームメイトのポンタス・ティデマンドに対し29.1秒差をつけて部門優勝。フィンランド、ドイツに続いて、参戦したラリーで連勝を飾ったことになる。
しかし、競技初日の金曜日には開幕ステージでリアを木にヒットする場面も。ダメージは外観だけに留まったため、その後首位に上がりそのままフィニッシュまで順位を守り切った。
「チームに感謝しなくてはならない。初めてのウエールズ戦で完璧な仕事を収め、勝利を飾ることができた」とラッピ。
「タイトル争いは、まだ続いている。初日のアクシデントの後、今回はもうダメだと思った。勝てるとは思っていなかった」
ラッピはこれで、最終戦オーストラリアで優勝または2位に入れば、タイトルが決まる。そのラッピを援護した形になったのが、ティデマンド。ラッピにとって、タイトル争いのライバルであるティーム・スニネンを最終SSでかわし、1.1秒と僅差の2位でフィニッシュしたのだ。
「期待していたリザルトではなかった」と語るスニネンは、プライベートエントリーのファビアR5で戦っている。「こうした戦いができるのはうれしいが、今は言葉がないよ」
英国戦を3位で終えることになったスニネン。選手権スタンディングではエルフィン・エバンスと120ポイントで並んだが、タイブレーク規定により順位ではエバンスの上に立ち、首位に浮上した。エバンスとスニネンはいずれも、今季のノミネートイベントを消化。タイトルの行方は、オーストラリアでのラッピの結果に委ねられることになる。