WRCのプロモーションを務める、その名もWRCプロモーター。シリーズの活性化に向けて期待を担ったものの、マニュファクチャラー陣営はその手腕に満足を見せてはいない。
今季のモンテカルロでは、各チームのサービスに設置された固定カメラからの映像を、会期中を通して流しっぱなしで公開。「マシンが入っている時だけという話だったのに」というマニュファクチャラー側と対立していた。
その後も、WRCイベントが放映されるテレビ局のリストを求めても提出がないなど不満が噴出。ついにポルトガルでは、フォルクスワーゲンがセバスチャン・オジエ、ヤリマティ・ラトバラに、WRCプロモーターのテレビクルーからの取材には答えるなと指示を出すという事態にまで深刻化した。
問題の解決を目指し、4月24日にはミュンヘンでプロモーター、マニュファクチャラーによる会合が開かれた。この会合に参加した関係筋は英国オートスポーツ誌に対し「間違いなく前進はあったし、会合の内容には誰もがポジティブな印象を持ったと思う」と語ったという。
「正直言えば、これ以上、事態が悪化することはないというほど状況は悪かった。ポルトガルでは、悪い雰囲気が漂っていた。でも、今は、プロモーターとマニュファクチャラーの間での理解は少しは深まったと思う。やることは山積みだが、最初の一歩としてはまずまずだ」