全日本ラリー選手権第9戦新城にシトロエンDS3 R3-MAXで参戦した新井大輝。前戦ハイランドマスターズに続いてスタート直後にトップに立つと、一度も首位の座を譲ることなくJN5クラス2勝目を飾った。
2位のヘイキ・コバライネンに対して、46.7秒という大差をつけてフィニッシュした大輝。高速ステージが得意なDS3に合っているとは言えないツイスティなステージでも、大きくペースが落ちることはなかった。
「ラリー全体を考えても、ペースをしっかりコントロールできるようになってきました。それもあって、良いフィーリングでラリーを終えることができました。でも、DS3はこのラリーのステージに合っているマシンではないので、やっぱり疲れました(笑)。結果的にクラス優勝、総合3位でフィニッシュできて本当に良かったです」
大輝はフィンランドでのトレーニングに続き、シーズン終盤戦は全日本ラリー選手権にDS3で参戦し3戦2勝という好結果を記録。ドライバーとしての成長を強く感じさせることになった。
「今回、クルマにダメージを与えることもなく、しっかりフィニッシュできたのは自分としても成長できた点だと思います。実際、ある程度ペースを抑えながらも、リズムを崩さずフィニッシュまでマシンを運ぶのは簡単ではありません。この3〜4年の間、かなりクルマを壊してきましたけれど、やっとその感覚がつかめてきました。今まで壊してきたクルマたちには申し訳なかったですね(笑)」
現時点で来季のプログラムに関するアナウンスはされていないが、大輝自身は次のステップに向けた課題を考えている。
「来年に向けて準備できることとしては、フィジカル面の強化があります。トレーニングをしっかり積んで、いつでもいけるようにしたいです。課題は僅差で争っているなかで、どのように自分をコントロールできるかだと考えています。今回のようにある程度差がついた状況ではコントロールすることができましたが、世界ではもっと緊張感のある戦いの中で、視野を広く持つことが求められます。自分でどうラリーを組み立てることができるかですね」