APRC開幕戦インターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイワンガレイは4月13日、フィニッシュを迎え、昨年のAPRCチャンピオンのガウラブ・ギル(シュコダ・ファビアS2000)がチームメイトのヤン・コペッキー(同)をかわし、逆転勝利を飾った。
前日首位で折り返したコペッキーまで23.1秒差でレグ2を迎えたギル。ほとんどが新設のステージだったレグ1に比べ、この日は豊富な走行経験を持つ馴染みのある3ステージを2回ループする設定。この日は序盤からベストタイムを連発し、3本目の20kmステージでコペッキーに25秒差をつけたギルは、ここで首位に浮上。最終的に11.9秒差をつけてフィニッシュを果たした。
「前にも優勝目前というところまで来ながら、いつもテクニカルやメカニカルのトラブルに見舞われた」というギルは、昨年のワンガレイは2位に終わっている。「今回は逆転で勝ててよかった。特に23秒というのは、なかなか取り戻せる状況ではないからね。一番重要なのは、コペッキーと僕との実戦でのレベルだ。彼はヨーロッパチャンピオンで、僕はAPRCのチャンピオンだから、僕のベンチマークとしては理想的。それに、今回は新しいステージもあったので、本当にハードにプッシュしなくてはならなかった。だから、僕にもチームにとっても、とてもエキサイティングな勝利だよ」
一方、初めてのAPRC戦、初めて訪れるニュージーランドで、初めてMRFタイヤを履いてのラリーという中で2位フィニッシュを果たしたコペッキーは「この週末はとてもいいバトルができたから、ガウラブには感謝している。ライバルからプッシュを受けることで、自分も成長できるからね。グラベルラリーでの経験が少ないし、ヨーロッパからこんなに離れたところでラリーに出るのも初めてだから、結果にはとても満足している」
3位は前日と変わらずマーク・ペダー(三菱欄ラーエボリューションX)が順位を守ったが、2WDカップのトム・ワイルド(ルノー・クリオCAMS G2)が総合でも4位に食い込む大健闘を見せた。5位は中国の徐俊(シュコダ・ファビアS2000)、マイケル・ヤング(プロトン・サトリアネオ)が6位で続いた。
日本のRJ規定のマツダ・デミオで参戦した増川智は8位、ホンダ・シビックのいとうりなは、メカニカルトラブルにより最終ステージのSS14でリタイアとなった。