WRCポルトガル、イベント後記者会見の内容
(抜粋)
●WRCポストイベントカンファレンス出席者
1位:セバスチャン・オジエ=SO(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
1位:ジュリアン・イングラシア=JI(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
2位:ミッコ・ヒルボネン=MH(MスポーツWRT)
2位:ヤルモ・レーティネン=JL(MスポーツWRT)
3位:マッズ・オストベルグ=MO(シトロエン・トタル・アブダビWRT)
3位:ヨナス・アンダーソン=JA(シトロエン・トタル・アブダビWRT)
ヨス・カピート=JC(フォルクスワーゲン・モータースポーツ、ディレクター)
Q:
セバスチャン、ラリーポルトガルでは4回目、自身通算19回目のWRC勝利、おめでとう! これでWRC勝利数ではマルク・アレンと並んだ。気分は?
SO:
とてもいいよ。この数字は、まだ僕のキャリアの序の口だと思いたいね。とてもうれしいよ。WRカーでポルトガルに参戦するのはまだ5回目だけど、すでに4勝目。すごくうれしいよ。今回も簡単にはいかなかった。右にいる彼(ヒルボネン)がプレッシャーをかけてきたからね。特に初日はすごかった。タイヤ管理ができたことが一番の強みだった。これで最終日はパワーステージまでに少し肩の力を抜くことができたからね。これで選手権争いでは頭ひとつ出ることができたし、ジョーカーを一枚持っていることはとても重要だ」
Q:
金曜日は3位だった。何があった?
SO:
シーズンのこの後は、こうした展開がもっと見られることになると思う。デイ1で最初にステージを走るのは、不利になる。天気は、少しラッキーだった。スタート前に雨が降ったから、自分の順番はそれほど悪くはならなかった。タイヤが当たらなくて少し苦労したけど、それほど悪くもなかった。あのタイヤをラリーの後半で使うことができたからね。ラリー全般でソフトタイヤを使うことになって、本当に驚いたよ」
Q:
パワーステージでも最高ポイントを獲得した。このためにタイヤを温存していた?
SO:
午前の最初の2本は、クルージング以上に抑えた。2本目にはマッドが出ていてトリッキーなセクションもあったからね。僕、ミッコ、マッズはここで攻める必要はなかったから、みんなクルージングだった。それからパワーステージに挑んだ。マシンはいつも通りに完璧で、本当にいいフィーリングだったよ。最初のスプリットを見て問題がなかったから、「OK、攻めよう!」と思った。
Q:
レッキがヘビーウェットだったので、ラリーは滑り出しから本当にタフだったが、レッキでウェット、ラリーではドライという状況にどう対応した?
JL:
やっと、この大雨をのんびり眺めることができるよ。本当にすごかった。たぶん、荷室でランチを食べている画像を見たんじゃないかな。本当にひどいコンディションだった。予想はしていたし、あらゆる種類のコンディションでラリーをしているから、僕は気にならないよ。
Q:
ミッコ、今季最初のポディウムフィニッシュおめでとう。この週末の結果には満足しているか?
MH:
「結果には満足しているよ。もちろん、常に目指しているのは優勝だし、今回も視野に入っていた。序盤はうまく言っていた。でも、あれを3日間続けるには、もう少しがんばらないとね。彼は、いつでもタイヤをうまく使いこなす。でも、僕はこうした小技を習得する年を取りすぎたから、FIAはこのことを考慮して僕にもっとタイヤを与えるべきだと思うよ!」
Q:
金曜日にはリードしていた。そのペースには満足しているか? 初日はどれだけプッシュしていたのか?
MH:
タイヤが一番の問題だった。金曜日はソフトを使った。夜の記者会見で、セブは僕に賢明な選択だったと言っていた。でも、最終的にそうだったのか、疑問だね。それがすべてだ。タイヤに関しては、全力を尽くした。うまくやったと思う。シーズンの滑り出しで苦戦した後の2位だ。チームにとっても、活気につながるよ。
Q:
では、アルゼンチンでは優勝を狙う?
MH:
もちろん、そのつもりだ。
Q:
ヤルモ、タイヤ管理に関してはどう対処する?
JL:
ミッコが秘訣を言ったよ、僕たちにはもっとタイヤが必要だ! 次からの3戦はもっとサンディになるから、あまり心配はしていないけど。
Q:
勝てるか?
JL:
見込みがなければ、家に残るよ。
Q:
マッズ、総合3位おめでとう。結果には満足?
MO:
そう思うよ。ラリーが終わった時に、目に見える結果が得られた。ラリーに来る時はいつも計画を立てているが、プラン通りではつまらないこともある。何かしたいことがある時には本当にストレスがたまるが、それでもつまらない計画を進めなくてはならない。でも、うまく行ったけど、それでもまだ上にふたりいる。タイヤを温存し土曜日はタイムもロスしながら、それでも今日のためにタイヤを残した。今日はいいタイヤを使うことはできたけど、パワーステージでは勝てなかった。
Q:
その計画なら最悪の事態にはならない。パワーステージではポイントも獲った。
MO:
そうだね、その通りだ。
MH:
(パワーステージの)最初のコーナーで彼は全開じゃなかったんだ。
MO:
スタートでこのことを話し合い、最初のコーナーは全開で行くべきだと主張したけど、みんなはそうじゃないといった。僕は全開では行かなかった。みんなを引っ掛けようとしたんだけどね!
Q:
チームメイトがリタイアしてからプレッシャーは増えた?
MO:
すぐには増えなかったが、そのことを考え始めてチームで話し合った時、完走してポディウムに上がることの重要性がさらに高まった。ちょっと辛くなったかもしれないが、いい走りができたしリラックスして集中を維持できた。
Q:
ヨナス、タイヤ選択はマッズとふたりで決めたのか?
MO:
いや、ヨナスだけで決めた!
JO:
本当は、マッズだけで決めたんだけど、僕はソフトが必要だって言った。もちろん、チーム全体で決めることだが、最終的にはマッズが決める。みんな、僕たちの選択には同意してくれた。
Q:
マッズはパワーステージで勝ちたかったようだが、どれくらいプッシュさせた?
JA:
全力ではないよ。少しプッシュしたが、リスクはなしで。ペースはよかったし、いいリズムでクリーンに走り切れた。
Q:
ヨス、フォルクスワーゲンは好調を続けており、ポディウム率88%だ。この成功をどう受け止める?
JC:
10年以上、シトロエンがセバスチャン・ローブと共に成し遂げてきたことは、本当に素晴らしいし、この記録はしばらく追いつけないと思っていたから、わずか2シーズン目、たった17戦目で連勝記録で並べるなんて想像もしなかった。チームは本当にがんばってくれた。勝っている時は私たちは本当に充実しているし、勝っていない時はハードにプッシュする。チームスピリットがチームの原動力だ。
Q:
ヤリマティのラリーをどう分析する?
JC:
ささいなミスが大きな痛手となってしまった。メカニックたちは素晴らしい仕事をしてくれた。これまでで一番の大仕事だった。マシンを上げるために、フォークリフトを2台使った。チームはいつでもあきらめない。常に全力で取り組む。チームにとっても素晴らしい仕事だったし、パワーステージポイントを獲ることができたことも、この先重要になってくる。