WRC第4戦ポルトガルは競技2日目を終了。SS7までを終えてMスポーツのミッコ・ヒルボネンが久々のラリーリーダーとなっている。とはいえトップ3の差はわずか6.5秒。3日目以降も気の抜けない展開が続きそうだ。
この日は、ホストタウンであるファロの北西部を舞台とする3SSを2度走行する計6SS、合計146.04km。砂利かきの先頭走者であるセバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン)がウエットとドライが混在する路面に悩まされるなか、後方スタートにも助けられ、速さを見せたのはヒュンダイi20 WRCのダニ・ソルド。SS2、SS3でトップタイムをたたき出し、一時的にではあるが総合首位に躍り出た。続くSS4でソルドは失速してしまうものの、前戦での3位表彰台に引き続きヒュンダイの存在感を示してみせた。
このSS4ではフォードのエルフィン・エバンスがコースアウトを喫しリタイア。同じくフォードのロバート・クビカも岩をヒット、さらにコースをふさぐかたちでストップしてしまったため、以降のステージはキャンセルとなった。
午前中のステージを終えて首位はオジエ。総合2番手にはチームメイトのヤリ‐マティ・ラトバラが0.4秒という僅差で続く。総合6番手のマッズ・オストベルグ(シトロエン)までが9秒差と、上位陣の差は詰まっている。
午後のオープニングとなるSS5では、オジエを追っていたラトバラが横転を喫し戦線離脱。そのオジエはSS5でトップタイムを獲得したものの、その後はタイヤが合わずに後退。後方から迫るヒルボネンとオィット・タナックが逆転し上位に浮上した。この結果上位のオーダーはトップにヒルボネン、3.7秒差の総合2番手にタナック、6.5秒差の総合3番手にオジエとなった。総合4番手にはシトロエンのマッズ・オストベルグ。トップからは25.6秒と離されているが、SS7でミークがリタイアを喫しているため、チームのためにも上位をキープしておきたい。しかしその背後には0.1秒差でヒュンダイのダニ・ソルドが張りついており、トップ3に加えて4番手争いも明日の見どころとなりそうだ。
競技3日目のステージもファロの北西部を舞台とし、3SSを2回ループする構成。31.90kmのSS9/12はラリー最長のステージとなる。首位のヒルボネンには踏ん張りどころの1日となりそうだ。
【SS7後暫定総合順位】
1:M.ヒルボネン(フォード) 1:25:05.6
2:O.タナック(フォード) +3.7
3:S.オジエ(フォルクスワーゲン) +6.5
4:M.オストベルグ(シトロエン) +25.6
5:D.ソルド(ヒュンダイ) +25.7
6:T.ヌービル(ヒュンダイ) +42.0
7:H.ソルベルグ(フォード) +1:42.3
8:J.ハンニネン(ヒュンダイ) +1:58.2
9:A.ミケルセン(フォルクスワーゲン) +2:16.2
10:M.プロコップ(フォード) +2:59.2