ダカールラリー2017の4日目は、1月5日、ボリビアに突入。アルゼンチンのサン・サルバドーレ・デ・フフイから、ボリビアのトゥピサの合計521km、競技区間は416km。
最も過酷なモータースポーツのひとつであるダカールラリーは、あっという間に戦況が一転するということを如実に表した1日となった。
まずこの日のスタートを前に、サン・サルバドーレ・デ・フフイのビバークでは、前日にトラブルに見舞われたナッサー・アル‐アティヤ(トヨタ)が、深夜にリタイアを決断したというニュースが飛び込んできた。
そしてこの日は、前日までセバスチャン・ローブ、ステファン・ペテランセルとチームメイト同士の首位争いを展開していたチーム・プジョー・トタルのカルロス・サインツが転倒し、そのままステージでスタック。サインツのプジョー 3008DKRはダメージが大きく、ビバークで待機していたプジョーのメカニックが現場まで赴いて調査にあたった。マシンはその後、夜更けになってビバークへの帰還は果たしたものの、修復に大掛かりな作業が必要となるため、チームはリタイアを決断した。
総合2番手からのリタイアにサインツは「スタートからいいペースで走行していたのに、リタイアしなくてはならないのは本当に辛い。3008DKRは昨年のマシンから本当に向上した。このポテンシャルを活かした走りがもうできないなんて、本当に残念だ」と悔しいコメントを残した。一方、このステージ4でステージウィンをマークしたのは、チーム・プジョー・トタルの4番目のドライバー、シリル・デプレだった。
「4輪でのダカール参戦はまだ3回目なのに、ステージウィンを獲得できたなんてかなりアメージングだ。長くタフな1日で、スタックを避けるのが大変だった。序盤は自分がリードしていたが、6kmくらいでカルロス(サインツ)が抜いていったので、ずっと彼の後をついていった。ツイスティなコースだったので、彼のミスが転倒につながったのは残念だ」とコメントするデプレは、これが4輪マシンとしては初めてとなるダカールでのステージウィン。デプレは、これで4輪部門の首位に浮上。総合2番手のペテランセルに4分8秒の差をつけた。
日野チームスガワラは、菅原照仁が総合14番手に浮上、菅原義正が総合34番手でクラス1-2を維持している。
6日のステージ5は、トゥピサ〜オルロとボリビア国内を走るルート。合計距離692km、うち競技区間は447kmに設定されている。
*ヒルボネン車の車両名を修正しました。