ダカールラリー2017はステージ9が豪雨と地滑りのためにキャンセルとなり、11日目(1月12日)にはステージ10の走行が行われた。競技区間は、チレチトからサンフアンを走る751km、うち競技区間は449km。
ナビゲーションがトリッキーな区間も含まれ、多くのクルーがパッセージコントロールを見失うなど波乱の展開となったこの日、総合順位でトップ3独占体制を形成するプジョー3008DKRのチーム・プジョー・トタル勢は、この日も後続を引き離した。
この日はセバスチャン・ローブがトップフィニッシュを果たしたが、ステファン・ペテランセルはステージ途中で、ナローな道を逆走してきたバイク部門のシモン・マルチックと衝突。マルチックを救助するためにロスしたタイムが救済された結果、ペテランセルがこの日のステージウィンを獲得し、総合順位でも首位に再浮上を果たした。「厳しい一日だった。ナビゲーションが非常に難しかった」とペテランセル。
「あるポイントで、1台のバイクが逆方向から走ってきた。ブッシュの蔭から突然出てきたので、すぐに急ブレーキをかけた。バイクの方も急ブレーキをかけたので、バイクから落ちてしまい、僕らのマシンとぶつかってしまい、マシンの下側に入り込んでしまった」
「彼は意識はあったが、足を負傷していると訴えていた。救急のヘリコプターが到着するまで、彼に付き添っていた。その後はいい走りができた」
ローブのタイムはこの日の2番手、シリル・デプレは3番手タイムで続いた。大会は残すところステージ2本となっているが、プジョー・スポールのブルーノ・ファミンは、このままチームオーダーは出さない意向を伝えている。
日野チームスガワラの2台は菅原照仁が総合8番手、菅原義正が総合20番手に順位を上げ、排気量10リットル未満クラスの1-2を維持ししている。チームランドクルーザー・トヨタオートボデーのクリスチャン・ラビエルも、レグ8を終えた時点で総合29番手、三浦昂は総合30番手を維持している。
ステージ11は、サンフアンからリオ・クアルトを走る759km、うち競技区間は292km。ステージの前半50kmは、今大会最後の砂丘となり、その後コルドバに入るとWRCスタイルのステージとなる。
2017年ダカールラリー総合順位(Stage10終了時点/Car)
1 S.ペテランセル/J-P.コトレ(プジョー) 24:58:43
2 S.ローブ/D.エレナ(プジョー) +5:50
3 C.デプレ/D.キャステラ(プジョー) +25:40
4 N.ロマ/A.ハロ(トヨタ) +1:00:55
5 G.ドゥビリエ/D.フォン・チチェウィッツ(トヨタ) +1:42:54