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オレカのR4カーキットがFIA公認

©ORECA

FIAは、フランスのオレカが供給するR4キットのホモロゲーション公認を行ったことを発表した。このキットを装着することで、ERC、APRCといったFIA地域選手権や国内選手権への参加が可能になるとしている。

このR4キットは複数対応のマシンに装着が可能なコンポーネンツとパーツがセットになったもので、量産車を1.6リットルターボ・4WDのラリー車にコンバートするというもの。その意図には、地域選手権やナショナル選手権に参戦することのできる車両を増やす糸口を模索することがあり、もちろん低コストを重要視している。この新しいR4マシンはFIAの安全規定を満たしており、パフォーマンスとしてはR5の下あたりのレベルを想定しているという。

キットには、エンジンと関連コンポーネンツ、トランスミッション、ドライブシャフト、ブレーキシステム、シャシーパーツ、組み立てとサービスのマニュアルが含まれている。コンポーネンツは開発段階で安全性はもちろんのこと、パフォーマンスと信頼性も考慮されている。

「我々の意図は、ラリーのヒエラルキーの中に、低コストの選択肢を作り出すことにあった。重要なことは、ランニングコストが低く、コンペティターには開発コストが必要ないことだ。同時に、コンペティターは、R4スペックのマシンが理想的であること、新しいカテゴリーでの戦いが生まれる可能性を感じるだろう」と、FIAのテクニカル・ディレクター、ベルナルド・ニクロはコメント。

地域選手権としては、プロダクションクラスがプライベーターの主戦場となってきたAPRCでは参戦数確保が深刻化している中で、このカテゴリーの将来について危惧する声が高まっていた。ニュージーランドやオーストラリアではAP4などコンバートの自由度が高いカテゴリーが登場、APRCでも全日本ラリー参戦車両など各国独自の規定による車両の参戦を容認するなどの対策を講じているが、幅広いモデルの量産車への装着を可能とするこのキットの登場がその一助になると期待される。

オレカは、プロトタイプレースのマシン製作に実績のあるワークショップとして知られるが、ここ数シーズンはWRC2、WRC3でも活動している。このR4キットのリリース時期については、2017年夏の初めとしている。

オレカのテクニロジーディレクター、デビッド・フルーリーは「我々のラリーでの経験から、様々なマシンのパフォーマンスや性格をいい形で模索することができた」とコメント。
「これにより、現在のラリー界の“すき間”を埋めることのできるR4キットを設計することができた。R5クラスより下だが、R3よりは格段に優れるというレベルだ。様々なチームをエントリーさせているおかげで、運営や信頼性の面で求められるものが何かを知ることもできた」

「このR4キットは、明確な要望を得た非常に興味深い研究で、エンジニアリング面では自らのノウハウを投入しているが、エンジン製作の面でもマニクールにあるエンジン部門が参画しているほか、カスタマーチームからの経験も活かされている」

このR4キットについての問い合わせは、オレカの販売担当まで。
commercial_os@oreca.fr



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