アウディ・トラディションは、2月7‐11日にドイツ、フランクフルトで開催されるAvDヒスト・モンテに初参戦。バルター・ロールをアウディ・クワトロでエントリーさせることを発表した。
AvDヒスト・モンテは、毎年冬に開催されるドイツ最大のクラシックカーラリー。WRCで2度タイトルを獲得しているロールは、今年、70歳の誕生日を迎える。
「何のプレッシャーもなく、純粋に楽しむためにこのイベントに参加できるのはうれしいね」とコメント。
「過酷な山岳路を走るこのイベントに、アウディ・クワトロは完璧なマシンだ。上りでも、何の心配もないからね」と語るロールは、ドイツ南部のレーゲンスブルク出身。1984年にアウディに入り、この年に自身4度目の本家「モンテカルロ」で勝利を収めた。この時のマシンは、アウディ・ラリー・クワトロA2。
ヒスト・モンテでは、総走行距離1800kmが設定され、時期的に不安定な天候が予想される。このイベントのためにアウディ・トラディションは、アウディ・スポーツが1980年代にスノー用のテストとして使用していたアウディ・ラリー・クワトロA2のボディワークを使用。インテリアも1980年代のまま。ここに、アウディ・クワトロシリーズの量産モデル用サスペンションとドライブトレーンを投入する。
「この新しいマシンは、我々に全く新しい可能性をもたらす」とアウディ・トラディションのヒストリック車両コレクションのヘッド、ティモ・ウィットはコメント。
「我々は、ヒストリックのレーシングカーを、自動車の遺産として保護している。同時に、ファンやスペクテイターに、素晴らしい経験をしていただきたいとも思っている。
アウディ・トラディションでは、このイベントのスタート会場で、1984年に製作したアウディ・ラリー・クワトロA2と1985年に製作したアウディ・スポーツ・クワトロS1を展示する。
ヒスト・モンテは今年開催25周年。例年、WRCモンテカルロ戦で使用するステージを使うことが恒例となっており、今年はドイツのフランクフルトをスタートした後、フレイブルグ、アイ‐レ‐バイン、カンヌ、チュリニ峠を経て、4日後にモンテカルロのハーバーでフィニッシュを迎える。