いよいよスタートした全日本ラリー選手権の2017年シーズン。その開幕戦となるラリーオブ嬬恋は、レグ1に設定されたナイトステージSS5までを終えて、スバルWRX STIの勝田範彦/石田裕一が総合首位、鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)が2番手、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が3番手となっている。
ラリーは2月3日の金曜日18時からスタートし、ナイトステージ5SS、SS距離20.129kmを走行するチャレンジングな設定。午前中から午後にかけてはこの時期としては比較的暖かな天候だったが、日が暮れるとともに気温はマイナス5℃付近まで低下。雪が溶け、日中は濡れたアスファルトが露出していた路面が一気にアイスバーンとなり、雪と氷に覆われた難しいコンディションとなった。
JN6クラスは前年度のチャンピオン勝田と、カラーリングを一新した鎌田のシーソーゲームとなった。SS1を制したのは鎌田。SS2番手の勝田に対して1秒差をつけるが、続くSS2では勝田がベストタイム。鎌田に0.4秒差の総合首位に躍り出る。SS3では再び鎌田が一番時計をたたき出し、再び総合首位に。このSSで3番手タイムの勝田は総合タイムの差を1.9秒に拡げられてしまった。
このSS3でSS2番手タイムを記録したのは新井。過去何度もこのラリーで好成績を収めており、優勝候補筆頭と見られていたが、タイヤが路面コンディションにマッチせず苦戦を強いられている。
続くSS4、勝田はベストタイムをマークするが、鎌田も0.4秒差の2番手タイムで食い下がり、総合順位は依然として鎌田がリード。この日最後となるSS5では勝田が渾身の連続ベストタイムを決め、1.5秒差をひっくり返した。SS2番手の鎌田は総合タイムで勝田に0.3秒差をつけられ2番手となっている。総合首位の勝田と総合3番手の新井の差が24.5秒差、総合4番手の奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションIX)の差が28.6秒となり、2日目もミスが許されないシビアな戦いが展開されそうだ。
JN3クラスは昨年度チャンピオンの天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツRS)が唐釜真一郎/新井祐一(マツダ・デミオ)に36.2秒差をつける快走を見せている。
トヨタ86勢同士の争いとなったJN2クラスは、SS2まで猪股寿洋/大野靖春と山本悠太/藤田めぐみが僅差の勝負を展開したが、SS3で山本がスピンを喫しスタック。猪股が山本に3分以上の差をつけ首位に立っている。
JN1クラスは天野浩明/羽琉(トヨタ・ヴィッツ)がSS1から3連続ベストを奪取する快走を見せ、2位の三苫和義/小林剛(ホンダ・フィット)に43.7秒差をつけてトップに立っている。
ラリー2日目はSS6〜13の計8SS、SS距離29.589kmで争われる。2日目のオープニングとなるSS6は、10:08に先頭走者がスタートする予定。