2月2日(木)に開催されたTOYOTA GAZOO Racingプレスカンファレンスには、トヨタWRCチーム代表トミ・マキネンも出席した。RALLYPLUS.NETでは単独インタビューを敢行。モンテカルロで2位表彰台を獲得したチームの現況を、マキネンはどのように分析しているのか。
──特殊な条件であるラリーモンテカルロだけでの評価は難しいと思いますが、最初の実戦を経て、マニュファクチャラーのなかでトヨタはどの位置にあると感じていますか?
「確かに難しいコンディションのラリーではあるが、分析は行っているよ。もちろん現段階でハッキリ言うのは難しいが、マシン同士の差はあまり大きくないと感じている。モンテカルロはドライバー自身のパフォーマンスが、そのまま差に表れるからね。100%の確実性と自信をもっていないとプッシュできない。その差が、すぐに表れてしまう。スウェーデンは、もっとイコールの状態だ。だからこそ、スウェーデンでの内容に注目している
スウェーデンはグラベルラリーよりはグリップが低いが、コンディションが安定しているから、もう少し具体的なことが見えてくると思う。今に始まったことじゃないが、シーズン最初の3戦は少しトリッキーなイベントだ。モンテカルロはもちろん最難関。スウェーデンはそれほどでもないかもしれないが、メキシコは高速でチャレンジングなイベントだし、我々は高地でのデータをあまり持っていない。我々にとっては大きな試練になると思うが、その後は腰を据えて熟慮できると思う」
──モンテカルロでのドライバーたちのパフォーマンスについて振り返っていただけますか?
「ユホは、ヤリスWRCの開発テストにおいて、かなりの走り込みをしてきている。その点はアドバンテージになるだろう。ただし、WRC全体を考えれば参戦経験は少ないから、ステージに向けての準備をどれもイチから始めなくてはならない。そこは今後の課題になるだろうね。
実戦経験豊富なヤリ‐マティは、ラリーへの対応力は見事だった。その一方で、ヤリスWRCのことをさらに理解する必要がある。これから必死で努力していかなくてはならない。この先、スウェーデンに向けてはスノーテストもすでに行い、しっかり準備ができていると思う。ただ、グラベル路面では十分なテストができているとは言いがたい。幸い、スノーコンディションでの経験はグラベルにも転換できるので、彼はやってくれると思う。ヤリスWRCに関して言えば、グラベルについては、ユホの方が今の段階では経験が上だね」
トミ・マキネン緊急インタビュー【後編】へと続きます。