2014年WRC開幕戦ラリーモンテカルロは競技最終日。名物ステージであるチュリニ峠を含む2SSを2度走行する4SSで争われ、最終のSS15はステージタイムのトップ3にボーナスポイントが与えられるパワーステージとなっている。最初のループは午後、2度目のループは夜8時からのスタートとなる。
前日午後のステージで総合首位に立ったセバスチャン・オジエはSS12、SS13と連続トップタイムを獲得。雨や霧、山頂では雪という非常に難しいコンディションのなか、さらに差を広げにかかる。一方、総合2番手につけたブフィエは順位キープでの完走を目標として走ることをサービスで語っていた。
サービスを終え夜闇のなか始まったSS14はチュリニ峠のステージ。ところが先頭走者のヤロスラブ・メリハレク(フォード)がステージを塞ぐ形でストップ。7番手スタートだったクリス・ミーク以降のドライバー(オジエ、ブフィエも含む)はノーショナルタイムが与えられてドライブスルーとなった。
続く最終SS15はパワーステージ。各ドライバーともポイント獲得のチャンスにアタックをするものの、総合6番手を走行中だったミッコ・ヒルボネンが電気系トラブルで痛恨のリタイアを喫してしまう。このSSを制して3ポイントをゲットしたのはフォルクスワーゲンのヤリ‐マティ・ラトバラ。0.2秒差の2番手にはオジエ、3番手にはシトロエンのクリス・ミークが入った。
これでオジエは今シーズン1勝目。チャンピオンの名に恥じない走りでポロR WRCを勝利に導いた。オジエは2009年のインターコンチネンタルラリーチャレンジ以来となるモンテカルロ2勝目(WRCイベントとしては初制覇)だ。フォルクスワーゲン・モータースポーツにとっては初の栄誉を手にしたことになる。
これで2014年WRC開幕戦のラリーモンテカルロはすべてのステージを終了。現地時間の19日午前11時に王宮前での表彰式が執り行なわれる。
【ラリーモンテカルロ暫定最終順位】
1:S.オジエ(フォルクスワーゲン) 3:55:14.4
2:B.ブフィエ(フォード) +1:18.9
3:K.ミーク(シトロエン) +1:54.3
4:M.オストベルグ(シトロエン) +3:53.9
5:J.ラトバラ(フォルクスワーゲン) +6:08.3
6:E.エバンス(フォード) +8:37.4
7:A.ミケルセン(フォルクスワーゲン) +11:42.3
8:J.メリハレク(フォード) +21:56.2
9:M.ガンバ(プジョー) +23:50.7
10:Y.プロタソフ(フォード) +25:43.1